海の贈りものを受けとる場所
最近アウトリガーカヌーをよく見かけますね
ぼくの住んでいる相模湾あたりでは、最近アウトリガーカヌーをよく見かけます。
しかも1人乗りの小さなものから、6人くらいは乗れそうな大きなものまでいろいろです。
アウトリガーカヌーはシングルとダブルがありますが、よく見かけるのはシングルです。
アウトリガーカヌーは、ずっーと以前から、東南アジアやハワイなどのリゾートで見かけました。体験乗船みたいなのもありました。
最初はハワイ好きな人が、おしゃれでやっていたような雰囲気がありましたが、今ではいくつもクラブができていて、そのクラブに所属して、休日に身体を動かすという感じでやっている人が多いような気がします。
女性も多くて、えっーと妙齢というか、ぼくの友達などで主婦で子供がいるような方(妙齢じゃないか)などもやっていたりします。そういう人達はフラの延長線上で、アウトリガーカヌーをとらえているフシがあります。
確かにクラブに入れば、インストラクターやガイドがつきますし、アウトリガーがあるので、比較的安全・安心・安価に楽しめるというのもあるのかもしれません。
日本の海は、漁協と海上保安庁と日本財団などの保守系がガッチリ主導権を握っていて、フリーで海遊びをすると、どこかしら白い目で見られるところがベースにあるわけですが、ウォータースポーツが多様化して、多くの人が気軽に海遊びできるようになることは、沿岸域の解放と新規関連産業の掘り起こしなど、いろいろなメリットがあると思います。
ただ安全には気をつけましょうね。
ぼく流「危ないことをすると賭け事しなくなるの法則」
ぼくは賭け事をしません。
昔はしていました。競馬とパチンコと麻雀ですが…
先日久しぶりに付き合いで、麻雀をしたんですが、ぜんぜん面白くないんですね。興奮しないんです。
で、ふと思い当たることがあったんですが、ぼくは海遊びをするようになってから賭け事をしなくなったような気がします。
なんでかなーと考えてみたんですが、海遊びの方がずっと興奮するし、スリルがあるんです。
それに比べたら博打のスリルなんて…
それが賭け事をしなくなった直接の原因とはいいきれませんが、実感としてかなり納得のいくことです。
たとえば東シナ海あたりに台風があって、2m以上のキレイなうねりが入ってきたとします。そういうときにサーフィンで波に向かっていくときの恐怖感とワクワク感、そしてテイクオフしたときの爽快感。
たとえばスキューバーダイビングの時。流れの速いビーチダイビングのポイントで、予定よりも深く潜りすぎて、エアが少なくなってきたとき。そんなときに限ってバディもエア切れでバディブリージング。エキジットポイントまであと30mくらいあるというときの、緊張感と妙に冷静に最悪の状況を想定している自分。
結局、命がかかっているから、そのときはあらゆる感覚が研ぎ澄まされて、いろいろな状況を想定して頭がフル回転しているわけです。その瞬間がたまらなく充実しているんです。
よく難しい冒険をする人がいますが、それはより難度の高い状況の中、自分の限界ギリギリでなんとか生き抜くことに充実感を感じているんではないかと想像します。
それに比べたら賭け事なんて、ままごとみたいでバカらしくなります。というのがぼくの、「危ないことすると賭け事しなくなるの法則」です。
違うかなあ?
なぜオンショアが吹くのか? オンショアにまつわる渚のエトセトラ
ウォータースポーツをする人の間では、オンショア、オフショアという言葉をよく使います。
オンショアというのは、文字どおり陸に向かって吹く風で、オフショアは陸から離れるように吹く風です。
で、まあ一般的に午後になるとオンショアになることが多いんですね。
サーフィンでは、オンショアはあまりよくないコンディションでして、波の頭がつぶれて、乗りやすい波じゃなくなるわけです。他にもいろいろ理由がありますが、サーファーは朝早く海に出る人が多いですね。
んじゃ、なんで午後にオンショアが吹くことが多いのかというと、日中、太陽の陽射しで温められた陸と、それほど暖かくならない海水との温度差で海から陸に向かって風が吹くということらしいです。
夏はこの風に湿気が加わって、夕方になると一時的に雨が降ることがあります。湿気を多く含んだ空気が陸に流れてきて冷やされ、湿気が雲となり雨となるという仕組みです。すぐに止むことが多いんですが、ちょっと南の島のスコールっぽいですよね。
午前中に風がないなと思って油断していると、午後に急に風が吹くということはよくあることですし、そういう海況の時、セイリングやウインドサーフィンは、安定した風の中アビームで走るのが、気持ちいいと、もうたまんないと、一度味わったらやめられないと…
サーファーとセイラーでは価値観が違いますね。
ちなみに海辺のオカーサンの間では午後に潮風が吹いてくる前に洗濯物を取り込むということが常識になってます。海辺に住む豆知識でした。
「自然の中で死ぬことがかわいそう」なんて表面的なとらえ方だと思う
海や山の遭難事故がありますね。
ぼくも海遊びをしていますから、何度か事故を目撃したことがあります。
「あーヤバかった。自分もひとつ間違えば、死ぬところだった」という経験も何度もあります。
そういうときに自然の中で遊ぶことがない人が「かわいそうに」とか「なんであんな危険なことをするんだ」っていうのを聞くことがあります。
まあまあ、一般常識的にはそういう発言がでるんだろうなあとは思います。
ただですねー、ぼく個人としては、海好きな人が海で死ぬことは本望だよな、と思うんです。少なくとも病気で寝たきりになるとか、都会で通り魔に刺されるとか、酔っぱらい運転の車に轢かれるとかっていう死に方をするよりは、大好きな海で何かにチャレンジする場面で死ぬのは、本望で、これはまあ勲章みたいなものだと、あくまでも個人的には思うんです。
もちろん救助に関係した方には迷惑はかけるし、残された家族はたまらないでしょう。
とーぜん無事が一番なんですが…
前提として、経験を積んだ人ほど無茶なことはしませんし、慎重ですし、無事に帰ってこそ上級者だというのはあります。それでも自然の力の前で無力なことはよくわかっているし、どんなに慎重になっても急に天候が荒れてヤバイ状況になりうることも、織り込み済みです。
ぼくの場合、海に出ていくたびに、今日は無事に帰ってこれるかな、と思わない日はありません。
「なんであんな危険なことをするんだ」って都会のマンションのリビングで、テレビを観ながら、スタイリッシュな日々を送っている方には、何万年かかっても理解できないでしょうが、「それだけ自然が素晴らしいからだ」というのが答えです。
ぼくからすれば「都会の道路を渡るときや、高速道路でとばすことや、夜中の渋谷の裏道を歩くときの方がずっと危険だぜ」って思いますけど…
危険なことが嫌なら、ずっと部屋の中にいてテレビを観ているといいでしょう。
でも、誰でも何十年かすれば必ず死ぬわけですけど…
慣れている人ほど潜水中に低酸素症で意識不明なりやすいんじゃないかな
スノーケリングやスキンダイビングでよくある事故が低酸素症ですね。あとは肺のスクイーズでしょうか。一方スキューバーダイビングでよくある事故が減圧症です。事故というか病気ですかね。
低酸素症というのは、ぼくのアバウトな知識で、たぶん50くらい誤りがあると思いますが、血液中の酸素の量が少なくなって、意識不明になること、ブラックアウトしてしまう状態だと思います。スノーケリングやスキンダイビングにおいて、水中で意識不明になることはほぼ溺死と同じ意味ですね。
普通は意識不明になる前に苦しくなって-脳が二酸化炭素量の増加を感知して-浮上しようとするわけですが、長年潜ってきた人や競技としてフリーダイビングをする人は、慣れで苦しくなるタイミングが遅くなったり、あるいは意図的にハイパーベンチレーションをして、血液中の二酸化炭素の量を少なくし、苦しくなるタイミングを延ばすことで、長く潜ります。
そういったときに低酸素症による意識不明が起きます。
苦しくなるタイミングが先延ばしになる分、血液中の酸素量が低下してしまうのでしょう。
たまに海での経験が豊富な人が溺死事故を起こしてニュースになって、周囲の人も「なぜ、あんなに経験豊富な人が…」と呆然としますが、それは経験豊富だからこそ起きる事故なんだと、ぼく的には解釈しています。
潜りをする方は、お互い気をつけましょうね。
よくあるボートの機関故障
海上保安庁の無線を聞いていると、ときどきあるのが、プレジャーボートの機関故障というヤツです。
要するにエンジンが故障しちゃって、SOSを出している状態です。
ある程度大きな船の場合、エンジンはメインとサブの2台積んでいることが多いと思うので、この場合はかなり小さいプレジャーボートだと思います。あとは水上バイクですね。
故障の種類は推測ですが、エンジンそのものと電気系統だと思います。水っぽいとこで使うということを考えると電気系統の故障の方が多くなるのかな?
ボートの場合、まさにエンジンが命ですから、これが動かないとなると、漂流ということになります。
いやーヤバイですね。
海が荒れて転覆となったらさらにヤバイ。
事前のメンテが大切ということでしょうか…
救急車のサイレン
夏、日中にやたら救急車のサイレンが鳴っていることがあります。
こういうときはたいてい海の事故です。
ぼくの家は海水浴場からわりと近いので、ライフセーバーの注意放送がモロに聞こえますし、海水浴客の声も聞こえます。
そんな感じで、家にいてもなんとなく海の気配がわかるんですね。
それでやっぱり事故のときって、雰囲気がちょっとヘンなんですね。そこへ救急車のサイレン。
「あっ」と思います。
昔は引っ越したばかりの頃はいちいち見に行っていましたが、慣れというのは恐ろしいもので「またか」という感じに…
そのうち友達からのメールで、事故の詳細を知るというパターンが最近多いです。
海の事故といってもいろいろです。重大なものは死亡事故ですし、意識不明、骨折、打撲、切り傷、熱中症、酒の飲み過ぎなどなど…
ぼくだっていつ事故に遭うかわからないと、海に出るときはいつもそう思いながらでていますし、本当に無事か事故かは紙一重という気がします。これはぼくが何年も海遊びをしてきて、そう実感するようになったことですが、年に1、2度海水浴に来るような方には、なかなか実感をもってもらえないだろうと想像します。
だからといって海の怖い面ばかりをいうのも興ざめですし、やたら「危ない危ない」と風紀委員みたいにいうのも、うんざりです。
ただ、海の事故というのは珍しいことではなくて、日常的なことです。テレビのニュースで目にするのは、よほど大事故かニュース性のある事故。もっと小さな事故は、かなり数が多いんです。
海遊びをする人が、すごくヤバイ海況で、知ってて海に出るのは、まあ仕方がないかなと思います。周囲の人はたいへんですし、迷惑ですが、冒険したい気持ちには共感する部分もあります。
でも、普通に楽しむために海水浴に来た人が事故るのは、なんとも気の毒です。
どうか気をつけて遊んでください。
真夏のシーカヤックは砂漠を行くのに似ています
暦の上では秋といっても、まだまだ暑いですね。
夏。
ウォータースポーツをされない方は、真夏といえば、シーズン真っ直中だと思われるかもしれません。
でも、少しでもウォータースポーツをやった方なら、わかってもらえると思いますが、本当の真夏にウォータースポーツをするのは、けっこうツライんですよね。
サーフィンみたいにずっと海に入っているのはまだいいんですが、ヨット、ウインド、シーカヤック、ダイビングは暑すぎます。目の前が海なんですから、いざとなれば飛び込んで涼めばいいんですが、それも状況によってできるときとできないときがあります。
真夏にシーカヤックで何キロも漕ぐというのは、砂漠を歩くのに近いんじゃないかと想像します。砂漠を歩いたことがないからわからないけど…
シーカヤックというのはいったん乗り込んでしまうと、上陸するまであの体勢なんですよね。もちろん海水を頭からかけたりして涼をとることはできますが、それでも暑いです。
同じようにヨットも大型のものだと、気軽に海に飛び込むわけにはいきません。スクリューが危ないですし、船に上がるのもラダーを使わなければならないでしょう。
デッキの上で真夏の陽射しに長時間曝されるのは、ツライものです。
というわけで、ウォータースポーツのベストシーズンは初夏や秋だったりするんですね。
これからがベストシーズン。
どんどん海に行きたいですね。
海の家が壊される頃
台風がいくつか来るようになって、夏祭りも終わってしまい、土用波が寄せる頃、海の家も解体されます。
「夏休みも終わりなんだなあ」って少し寂しくもありますが、実はウォータースポーツはこれからがとても良いコンディションなのです。
まず暑すぎません。
でも水の中は暖かいです。
蒸し暑さも和らぎます。
海や海辺の道路が混雑していません。
風が適度に吹きます。
海水浴場はウォータースポーツ禁止エリアですが、それがなくなるので、ビーチが自由に使えます。
冬の前に存分に遊んでおこうと気合いが入ります。
夏が終わりかけて、秋になりかけて、ちょっと切ない気持ちになります。
マナーの悪い観光客が来なくなります。
なんていいだすとキリがないんですが、とにかく良い季節です。想う存分ウォータースポーツを楽しみたいですね。
雷の日ばかりは海に出られませんねえ
休日はできるだけ海に出たいと思っています。
波があるときはサーフィン。穏やかな日はスキューバーダイビングかシーカヤック。
まあ、どんなコンディションでもウォータースポーツを楽しんでやろうと思っているわけですね。
でも、どうしても海に出られない気象状況のときがあります。
ひとつは台風。当たり前ですね。
もうひとつは風が強くて、バシャバシャの波のとき。バシャバシャの波ではサーフィンはできません。ちなみにセイリングやウィンドサーフィンの人にとっては好いコンディションなんですよね。でも、ぼくはやりませんから…
もうひとつは雷のとき。こればかりはどんなウォータースポーツもNGでしょう。
雨も大して降っていないし、海も荒れていない、でも雷が遠くの方で鳴っている。そういう日がたまにあります。こういう日は残念ながら、家で海遊び道具のメンテナンスをしています。
あまりにも当たり前のことを書いてしまうかもしれませんが、夏は海で水蒸気が上がり、それが積乱雲となって雷やスコールのような雨を降らせます。
ついでにいいますと、陸地に山があって海にせまっているような地形で、午後に太陽で温度が上昇しやすい陸地と、それほど温度が上昇しない海で温度差ができて、オンショアの風が吹きます。その水蒸気を含んだ風が陸地の山に当たってそこに雲ができ、雷や雨が降ることが多いです。
夏の午後に雨が降りやすい場所というのは確かにありまして、地元の人は、早々に洗濯物を取り込んだりします。
おもしろいのは島でして、たとえば大島や八丈島のような比較的高い山がある島の場合、風が吹いている側は雨や曇りですが、反対側に行くと晴れていたりします。
こういう気候好き、天気好きのオタッキーな話題が好きなかたはその手の本を読んでみるといいかもしれません。ウォータースポーツやアウトドアでも実用的ですし…