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通勤の間に、まったく違う環境に身を置く不思議さ



 僕は海辺の田舎町に住んで、毎日長い時間をかけて東京の職場に働きに行っています(気分的には出稼ぎという感じです)。通勤時間が長いのには慣れてしまいました。それよりも日々、自然のそばに暮らすことで得られる癒しの方が勝っているので、もう何十年もこうした暮らしをしてきました。
 そして毎日通勤していて感じるんですが、それは東京と自分の家のある町との様々な違いです。
 まず感じるのは、自然の多さの違いです。東京にも大きな公園には森や林がありますが、それ以外のところは街路樹や小さな公園があるくらいです。
 ぼくの住んでいるところは、海と山があって、海はもちろん様々なウォータースポーツを楽しめますが、山もちょっとしたハイキングができるくらいの山です。これが東京から2時間弱の場所だろうかというくらい自然が豊かです。
 そして空が広いというのも自然の多さに含めてもいいのかなって思います。東京は高層の建築物が多いのでどうしても、空が狭く感じます。
 地元は高い建物なんて皆無なので、空は広く感じられます。
 総じていえるのは、地元に帰ってくると、山の緑と海の青さと空の青さを感じられて、気持ちが癒されます。
 それから町全体のスピード感が違います。東京は歩いている人のスピードも、車のスピードも、コンビニのレジの人も対応なども、おしなべて全体が速くて、ぼくなどはなんとなく追い立てられているような気がして落ち着きません。
 もちろん会社では仕事をするので、その時間内のスピード感も速く、そのときばかりはぼくでさえ「仕事モード」に入ってバタバタ仕事をします。そのせいもあってか、東京にいると日々がワサワサしている感じがします。
 地元では、みんな(ビーサンとかクロックスとかで)ゆっくりノンビリ歩いています。走っている人は、ジョギングしている人は別として、見かけません(ジョギングやサイクリングしている人は東京の数倍は見かけます)。それから車のスピードもゆっくりです。スーパーやコンビニでも店員さんの対応もノンビリしています。
 なので、地元ではすべてがノンビリゆったりしていて、ぼくはそちらの方が居心地がよく感じますし、ストレスを感じません。地元に居るときは基本的に仕事がないときですので、ストレスを感じないのは当たり前かもしれません。
 通勤の2時間弱で、ずいぶん違った環境になるわけで、そのギャップってすごいなあと、何十年も通勤していても感じます。

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