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海を眺めていると、自分のちっぽけさを痛感します



 会社の上司で、社内のライバルを敵視する人がいました。飲みに行っても、ライバルの悪口ばかり。
 ぼくはそういう感情を強く持ったりしないタイプなので、その人の執拗さに驚いたものでした。世の中には、いろいろな人がいるんだなって思いました。
 だいたい人の嫉妬心を感じながら酒を飲むのは旨くないので、うんざりでした。
 そこまでいかなくても、誰でも他人のことが気になったり、人が自分のことを悪く言っているんじゃないかと疑心暗鬼になったり、気に入らないヤツがいたりといったことはありますよね。
 ぼくはそんなとき、海のことを考えるようにしています。そして家に帰るとすぐに海辺を散歩します。
「海は何百年も何千年もそこに広がっていて、その間に陸地の地形は変わったり、人の世は移り変わったりしてるんだな。以前、このあたりに暮らしていた人も、やっぱり喜んだり、悲しんだり、怒ったり、泣いたりしたんだろうな、いや絶対そうして人は生きてきたはずだ」なんて、想像を巡らしたりします。
 そんなことを考えているとたいていのことはどうでもよくなってきます。人のことなんて、どうでもいいし、それに対して怒る自分も、イライラする自分も、ちっぽけな者に感じてしまいます。というか、そんな細かいことをいろいろ考えることさえもくだらないことのように思えてきます。
「目の前には圧倒的に大きな自然が広がっていて、自分はちっぽけな存在、さらに日々の瑣事にばかり頭をいっぱいにしている自分、なんてバカバカしいことをしてるんだろう」と、そんな風に思えるんです。
 せっかくこの世に生まれてきて、こうして生きているんだから、つまらないことに時間を使うのはやめようって思えるんです。








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