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これまで行ったところで珊瑚礁がきれいだった所

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 スキューバーダイビングをするようになって20年くらいになります。
 以前書いた記事で、魚の数が減っている実感があるということを書きました。
 今回はそれに関連して、珊瑚の数が減っていることについて…

 今まで、いろいろなポイントでダイビングをしてきました。一番多いのは伊豆なんですが、沖縄には年に最低1回はリピートしています。
 で、沖縄でも本島や本島からアクセスする慶良間は珊瑚がずいぶん減りました。その状況はもう痛々しいほどです。
 その原因としては、市街化ということもあるでしょうし、温暖化も、オニヒトデも、そしてダイバー自身が多く入っているということもあるでしょう。まあいろいろな原因が合わさって、珊瑚減少が起きていると感じています。

 本島以外でも増えているか減っているかでいえば、概ね減っているといえると思います。
 なかでも強烈だったのはオニヒトデの影響でした。その次はやはりダイバーなどの「人が入る」ということではないかと感じています。
 オニヒトデの影響はまあわかりやすいんですが、「人が入る」ことはまあ微妙です。もしかしたら市街化と関連しているかもしれません。ただ、感じるのは飛行機の便がある島ほど珊瑚が減っている気がします。観光客が多く行く島ほど珊瑚は減っているということがいいたいわけです。
 宮古島はオニヒトデ被害もひどかったですが、それでもまだ珊瑚が残っている方です。同じ宮古でも、観光地となっている八重干瀬は珊瑚が他よりも少ない気がします。
 宮古島のお隣の多良間島は珊瑚がずいぶん残っています。これはやっぱり多良間島に直行便がなくて、宮古島や石垣島よりも少し不便だからじゃないかと感じています。観光客もダイバーがメインで普通の観光の人はあまり見かけません。

 そういう傾向が沖縄でも、おそらく海外でもあるんじゃないかなあというのが、ぼくの経験的・直感的意見です。海外でも、空港から近いポイントよりも離れて不便なポイントの方が、珊瑚が多い印象があります。

 一方でこれまで海外も含めていろいろなポイントに行きましたが、モルディブやグレートバリアリーフよりも、多良間島の珊瑚が一番でした。珊瑚の広がりや密度・元気さに圧倒された経験は、あれが初めてです。
 海に入るたびに「すごい」と思いました。

 もちろんぼくはその土地の一部しか見ていないので、限られた経験での感想です。
 ダイバーとしては、より手つかずの珊瑚が見たいと思う一方で、ぼくらダイバーが行くことで、珊瑚を減らしている可能性があるというのは、なんとも切ない気がします。
 好きな人を好きであるがために傷つけている状態に似ていないともいえません。

 レクリエーショナルダイバーは講習を受けてから、スキューバーダイビングをしますが、その講習の中に、自然を破壊しない、自然に人的影響を与えないよう注意するという項目も入っています。
 それでもやはり「人が入る」と自然は多少なりとも影響を受けます。
 もうちょっといえば、ぼくらはそういうことをこれまでずっと続けてきたんでしょう。だからぼくらが存在する以上、自然には影響を与えるけど、できる限りその影響を少なく、良いものにしていくことが必要なのかな…なんてまとめると、なんだか環境保全の教科書みたいですね。


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