海の贈りものを受けとる場所
「海辺で毎日をていねいに大切に暮らしたいな」と思い続けてきました。
海辺の暮らしの中で気づいたこと
海のすばらしさ・楽しさ
ウォータースポーツの楽しさ
などなどをご紹介できたらいいな。
危ない目に遭っても海遊びを続けている理由
30年くらいウォータースポーツをしてきて、何度も死にそうな危ない目に遭ったりしましたが、懲りずに続けています。
どうせ一度しかない人生ですし、事故や天災や病気などでいつ死ぬかもわかりません。だったら好きなウォータースポーツで死んだ方がましだし、何よりも日々を楽しんで過ごしたい…そんな気持ちがあったから、危ない目に遭ってもウォータースポーツを続けてきたんだと思います。
ぼくはどちらかというと慎重で奥手な性格です。そのせいか、若い頃やりたいと思ったことを、あれこれ考え過ぎてやらなかったことがあります。それで後悔したので、それからは迷ったらやることにしています。それがたとえ危険であっても…
もうひとつの思いとして、どうせ人は死んでしまうんだし、寝たきりになって長生きするよりは、短命であっても、好きなことをしながら死んでいく方が、自分としては幸せだ、という気持ちもあります。
もうひとつ別の思いとして、人生を生きるのは時として辛く悲しいこともあるし、重荷を負って生き続けなければならないわけですが、海で好きなことをしながら死んでいけたら、それはそれでハッピーだよなという気持ちもあります。
慎重なぼくが普段から自分にいい聞かせている言葉に、なんとかなるさ、運が悪けりゃ死ぬだけさ、それがどうした、この世のことはこの世でなんとかなる、自分なんて世界でちっぽけな存在、というものがあります。そんな言葉を頭に浮かべているうちに、危険な状況でもパニックにならずにウォータースポーツをすることができるようになりました。
たとえばそれは、シーカヤックで海に出て、しばらくしてから急に海が荒れてきて、グシャグシャの大きな波の中をなんとか陸まで辿り着くとか、スキューバダイビングですごく流れの速い海域に入ってしまい、海上に浮上して、ダイビングボートに見つけてもらうまで、30分くらい海の上を流されたときとか、今までトライしたことがない1.5m〜2mくらいの波でサーフィンしたときとか、そういういくつかの危ない状況のことです。
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海辺の暮らしのメモ 海辺で暮らしたいなと思っている方に…
これから海辺に引っ越そうと考えている方の役に立てばと思い、日常のちょっとしたことを書いてみます。
【洗濯物は午後早いうちに取り込む】
細かい話ですが、太平洋側の海辺では午後、オンショア(海から陸に吹く風)が吹きます。この風が湿っていますので、洗濯物を夕方まで干していると湿っちゃいますよ。
【洗濯物は風に飛ばされないように工夫する】
わが家では、ハンガー自体を洗濯ばさみで固定したり、ハンガーが物干し竿を挟む機構になっているのを使っています。いやいや、本当にマジで風が強いので、けっこう挟む力が強いヤツを選んで買うようになりました。
【錆びるのを前提で買う】
屋外のものは、たとえステンレスでも錆びます。自転車、エアコンの室外機、物干し竿、柵、サッシ、車などなど、錆びるっていったら錆びます。
わが家では高価な物は買わないようにしています。(もともと豊かでない!)自転車もエアコンも消耗品だと割り切っています。
近所の自転車が趣味な人は、自転車は屋内に入れてるみたいです。
また、木や石で代替きる物は金属を使わないのも方法です。たとえばわが家では塀とかは木製にしています。
【ペンキ塗りを習慣にする】
屋外のデッキなどの木製品は、陽射しと潮風にやられてしまいます。なので、作るときには、ちょっと値段が高くなっても傷みにくい木(たとえばセランガンバツー材とか)で作るようにします。そして年に1回はペンキを塗ることを習慣にします。
ぼくの近所では、雨の降らない気候がいいときにペンキ塗りする人が多いので、おそらくみなさん考えることは同じで年中行事になっているんじゃないかと思われます。
【庭は塩害を考えて造る】
塩に弱い植物は簡単にやられてしまいます。近所の庭造りに興味がある人にアドバイスを受けたり、地元の花屋さんやホームセンターで買うようにすると、塩に弱い種はもともと置いてなかったりするので、オススメです。
【観光地は要注意】
ぼくの友人は鎌倉の観光客が多いあたりに住んでいます。休日は歩く人や車が多く、庭掃除も植物の剪定もできないほどとのこと。
他にも、車を車庫から出すのもたいへん、日常の買い物も混雑の中、ままならないんだとか…
夏休みは深夜まで若者が大騒ぎしたり、ときにはケンカなんかもあるそうです。
あなたが住もうとしている場所がすごい観光地だったりするのなら覚悟が必要です。
【窓ガラス掃除のことを考えて家を建てる】
風の強い日や台風の日があると翌日は、家の外壁を水洗いするのがぼくの仕事です。窓ガラスも網戸も塩だらけになりますから…ただそれ以外の外壁もシオシオなので、外壁も窓も網戸も全部水をかけて流してしまいます。これを一週間くらい放置してからやると、塩がガビガビになって落とすのがたいへんですので早めにやってしまうのがコツです。
そんなわけですから、窓ガラスは掃除がしやすいものを選んだ方がいいのです。背が高い窓や桟が細かく入っている窓など掃除がしにくいものはたいへんですよ。
【虫・動物はいかが?】
海辺でも自然が豊かなところだったり、近くに山や森があったりすると、虫や動物が出ます。
ぼくの住んでいるあたりは、蚊(たくさん)、蟻(しょっちゅう)、ゲジゲジ(しばしば)、ムカデ(たまに)、フナムシ、ヘビ、リス、タヌキ、クモ(むしろかわいい)が出ます。伊豆に住んでいる友人に訊くと、これにプラスしてイノシシとマムシとキツネが出るそうです。
ぼくは昔から虫の類は平気でしたが、相方は苦手。引っ越した当初はいちいち大騒ぎしてました。不思議なもので5年もすると慣れてました。
あなたも慣れるかも…無理だと思う方は、海辺への引っ越しは諦めた方がいいかもしれません。
【海ならではの趣味があった方がいい】
海を眺めるのも楽しいんですが、やはりせっかく海辺に住んでいるんだから、ウォータースポーツを趣味にすると、暮らしがもっと楽しくなります。ウォータースポーツまでやらなくても、海辺のサイクリングや散歩でも気持ちいいですよ。
ちなみにうちの家族は、スキューバーダイビング、シュノーケリング、シーカヤック、セイリング、SUP、サーフィンをやります。
【初夏と秋は地元で過ごす】
海辺の一番気持ちがいい季節は、4~6月、10~11月です。その時期の天気のいい休日は貴重なので、旅行には出かけないで、地元にいるようにしています。その時期に家にいないなんてもったいないという感じ…
日によっては、晴れて、気温もちょうどよく、湿度も低く、海は青く、空気は抜けていて、とても気持ちがいいのです。そんな日は、海にいてもいいし、庭で過ごしても気持ちがいいですよ。

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遠くにダイビングに行くときに器材パッキングで気をつけていること
ぼくはスキューバダイビングを行くときには二つのパターンがありまして、一つは、伊豆近辺など車で現地まで行くパターン、もう一つは、船や飛行機で遠出をするパターンです。
後者については、荷物の運び方に二つのパターンがありまして、一つは、ダイビング器材を先に送ってしまうパターン、もう一つは、ダイビング器材を持って行くパターンです。
ダイビング器材を先に送ってしまうパターンは、国内ですごく遠く(沖縄とか)に行く場合にやることが多くて、ダイビング器材を持って行くパターンは、海外か国内でも近場(大島とか)に行く場合にやることが多いんです。
で、遅くなりましたが、今回の文章のテーマは、車で行く以外のダイビング器材のパッキングの話しです。
事前に器材を送ってしまうときも、自分で持って行くときも、船や飛行機に乗る際に、器材を業社の手に預け、預かり荷物として運ぶことがあります。そのときにどう扱われるかわからないので、結構壊れてしまうことがあります。
ちなみにこれまで壊れた器材といえば、マスクのレンズが割れる、残圧計のガラス面が割れる、レギのファーストステージが壊れるなどの被害がありました。ぼくはダイビング器材を普通のメッシュバッグに入れているのでこういう事になるのでしょう。ちゃんと硬いケースに入れればいいんですが、そうすると現地でダイビングするときに、洗ったり収納したり運んだりがスムーズではないので、これまでメッシュバッグを使っていました。だから壊れるような被害があるんですね。本当はダイビング器材専用の旅行用バッグを買えばいいんですが、高いし、そんなに頻繁に使うものでもないので、買わずにメッシュバッグ移動をしていました。
メッシュバッグで器材が壊れるゆゆしき事態を避けるためにいろいろと試行錯誤をしています。
一つは現地での移動がない場合ですが、ホームセンターで売っているような硬い収納ケースに器材を入れて、そこにメッシュバッグも入れるという方法です。現地ではメッシュバッグに移し換えて使います。メッシュバッグだと器材を洗ったときの水切れもいいですし、潮だらけの器材を入れても気になりません。ただし、硬い収納ケースの置き場所があるところじゃないと邪魔になります。
もう一つのやり方は、現地で港や空港で荷物をピックアップして、さらにそこから移動しなければならない場合に使う方法ですが、メッシュバッグで器材を送るというやり方です。ただし、マスクは100均で買った小さなケースに入れますし、レギュレーターもやはり100均で買った大きめのケースに入れます。BCDのインフレーターの部分はプチプチで包みます。
自然の豊かさと人口密度の低さで、人やコミュニティの雰囲気は変わる
大学入学時に上京して、就職して、結婚して子供が生まれるまで、東京のわりと都心に住んでいました。
一方で、ぼくは海好きで、しかも離島好きでもあって、年に何度か離島の旅をしていました。もちろん毎週末には海に出かけて、ウォータースポーツをしていました。
東京での暮らしぶりと、離島旅で感じたことが、自分の中で、ある考えにまとまって今に至っています。そしてその考えに自分としては、わりとこだわりがあるんです。
その考えというのは、自然が豊かであることと人口密度が低いことは、暮らしやすさやそのコミュニティの性質を特徴付ける大きな要因である、というものです。
もう少し詳しく書くと、人は日々暮らす中で自然に癒されているし、自然がそばにあると安らかになると思うのです。
そして人口密度高いと、人は他人に対して、イライラしたり、厳しくなったり、競争的になったりすると思うのです。
どんな町でも住めばその町のよさがあっていいものです。慣れるということもあるでしょう。
とはいえ、これはぼくだけかもしれませんが、自然が豊かであることと人口密度が低いことは、住みやすさの面で大切だと思うのです。
自然がそばにある暮らしが、人に癒しを与えるというのは、わりと多くの人に共感してもらえるのではないかと思います。毎日の暮らしにはそんなに自然が必要ないという人でも、たまに旅行に行って自然のよさを実感したことがある方は多いでしょう。ましてや自然のよさを知っている人なら、自然が暮らしのそばにあることで、日々の暮らしが安らかになることに頷いていただけるでしょう。
日々安らかに暮らしている人が多いコミュニティなら、おそらくコミュニティ全体のストレス量は少ないんじゃないかなあと思います。
では、人口密度というのはどうでしょうか?
東京の繁華街で、道行く人に挨拶する人など、ほぼいないと思います。っていうか、そういう人がいたら変な人じゃないかって疑いさえするでしょう。
でも、離島や田舎を旅したときに道行く人に挨拶されたことはあるのではないでしょうか? 1泊ではそうならないかもしれませんが、何泊かしているときっと挨拶しあう場面が出てくると思います。ぼくの旅の経験では、たいていそうなります。ましてや暮らしていると必ずそうなるでしょう。
東京の混雑したお店の特売日でみんなが我先にと列を作って商品を取り合うのはあり得ますが、田舎の商店だとそういうことは起きないと思います。だいたい列ができるということがないし、どちらかというと譲り合うことの方が多いかもしれません。
人口密度が高い(人が多い)と、個人の匿名性が高まり、ぼくらは他者を認識する感度を自動的に鈍くするのではないかと思います。それは、そんなに大勢の人を覚えられないし、たぶんいちいち他人に反応していると疲れてしまうからじゃないかと、ぼくは勝手に想像しています。
自分の周りに人が少ないと、他者の一人ひとりを認識するし、それがコミュニティのメンバーなのかそうじゃないのか、外部の人間なら安全な人なのか、危険人物なのか推し量ろうとするでしょう。もっとその人のことを知ろうとしたり、憶えたりするかもしれません。あるいはその人の心情を察したりするかもしれません。
こんな考えがもとになって、ぼくは首都圏でもわりと人口が少ない、自然の豊かなところに引っ越しました。東京に住んでいた頃に比べて生活する上でのストレスは、肌感覚で100分の1くらいになっていると思います。
おそらくぼくは、自然の豊かさと人口密度の低さに、影響を受けやすい性質なのでしょう。それに気づいて自分が暮らしやすい環境を選べたのはラッキーだったなあと思います。

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疲れたときは、一人で海でボーッとしています
なんとなく疲れていたり、やる気が出ないときってありませんか?
ぼくはたまにそういうときがあります。たいてい忙しい日々が続いたり、環境が大きく変化したときです。
そんなときは、家の近くの海に行って、ぼんやり海を眺めます。そこはほとんど人が来ない海なので、一人で静かに海を眺めていられます。
2時間とか3時間とかボーッと海を眺めています。
もちろんひたすらボーッとできるわけではなくて、いろいろ考えごとをしてしまいます。本当は無心に海を眺めていられればいいのでしょうが、なかなかそうはいきません…
目の前の圧倒的に大きな海と広い空を眺めながら、波の音を聞いて、潮風に吹かれて、太陽の光を浴びていると、いくらか気持ちが盛り上がってきて、少し元気になれます。
軽いレギが欲しいなあー
ぼくはスキューバーダイビングを二十数年間やっていますが、あまり道具にこだわりません。とりあえず使えるものを、使えなくなるまで、ひたすら使うという感じで今までやってきました。
ぼくの今の器材はこんな感じです。
→ぼくのダイビング器材
で、レギュレーターももう5年、いやえーっと10年くらい?使っているでしょうか。あれ?いつ買ったかな?
別に不満はないんですけど、ぼくもだいぶオジサンになり、重いものは重いと感じるようになるお年頃ですので、今度買うときは、せめて1stステージが軽いのがいいなあと思ったりします。
軽い1stといえばいろいろな素材の製品が出てきていますが、定番はチタン。そう、器材で重いのって、1stとBCです。特に1stのあの重さはなんとかならないものでしょうか?
ボートエントリーなら別にいいんですけど、これが器材のセッティング場所からエントリーの場所まで結構歩かなきゃいけないポイントって、たまにあります。以前なら「なんのなんの、重いっていうのは根性がないからだ。いつからそんなだらしなくなったんだ」といいつつ頑張ってましたけど、オジサンとなり「やっぱり重いものは重いかも」と少し弱気なのでした。
といいつつチタンの1stを探してみると、あら、お高いのねー、ご存知でして?とマダムみたいな口調になってしまうほどでして、1stとレギのセットで10万円超はするんですね。
んじゃ、今のでいいや。って、いやいや、もう少し詳しくまとめてみたいと思います。
・Atomic T3 35万円って…さすがAtomic
・Bism Rネレウス 10万円
・Bism Ti ネレウス 14万円
・SCUBAPRO MK25 EVO/A700 CARBON BLACK TECH カーボンだけど 14万円
というわけで、とても高いことがわかりました。
人工物から受けるストレスを海で解消しています
自然はたいていそうですが、時として、とても美しい風景を見せてくれます。
海にいると美しい自然の風景に出会うことがあります。
美しいカーブを描くうねり、様々な物を巻き込んでしまいそうな輪を描く大波、魚のうろこのように太陽の光を受けてキラキラと輝くさざ波、威圧感を持って海の中にそびえ立つ岩礁、海上に突然鮮やかに現れる虹、力強い入道雲、微妙な色に空を染める夕暮れなど、数え上げたらキリがありません。
自然は時として人間の生活を瞬間的に壊してしまうこともありますが、それを補ってあまりあるほど、その美しさで人の心を癒やします。
ぼくは休日には、シーカヤックで海に出て、一日中パドリングしていることがあります。いえいえ時には浜でキャンプしながら2、3日パドリングすることもあります。
そんな海での時間の中で、先ほど書いたような海の美しい風景に出会います。運がいいときには何度も、これまで見たことがないような美しい風景に…
一日中海の上にいると、たまに漁船とすれ違うくらいで、自分一人と海と空と遠くの陸地が見えるだけという状況がままあります。海と波と岩礁と遠くの陸地と空と太陽と雲と風…
そんな風に自然に囲まれた日々を送っていると、ココロの奥の方のストレスの塊がほどけて柔らかくなるような感覚があります。町での暮らしの中でココロに溜まった澱のようなものが、すっかり流れ出ていくような感覚ともいえます。よくある言葉を使うのなら、癒されている、のだと思います。その癒しは、他人と接しないということと、自然に囲まれていることからきているんだと推測します。
シーカヤックでの旅を終えて、町の暮らしに戻ると、他者との距離の近さに違和感があります。特に電車の中とかエレベーターの中での距離感は、すごく抵抗があります。精神的圧迫があります。わかりやすくいうと「いやだな」という感じです。
もうひとつ違和感があることに、直線や円などの幾何学的な造形に囲まれることで、頭がクラクラします。
ぼくの個人的なケースだと思いますが、他者との異様に近い距離や幾何学的な造形ー人工的な環境ーに囲まれて過ごすことは、ぼくにとってはストレスなようです。
町での暮らしが続くとそれが当たり前になって、自覚はなく、ストレスだと感じませんが、それは間違いなくココロに少しずつ溜まっていくような気がしています。
ぼくの場合少しずつ溜まったストレスは、ある程度のところで、ドッと来る疲れになるのが経験的にわかっているので、溜まる前に海でストレス解消するようにしています。
ぼくの場合、海辺に住むのが大切でした。旅行ではダメなんです。
ぼくは海辺に移住して30年くらいになります。
ときどき知り合いから、海辺に住まなくても、旅行とか長期滞在すればいいんじゃない、といわれることがあるんですが、やっぱりぼくは海辺に住むことが大切だと思うのです。その理由を以下に書いてみたいと思います。
海辺に移住する前は東京の町に住んでいて、毎週末に伊豆や千葉にスキューバダイビングやサーフィンに行っていたのでした。毎週末といっても細かく記せば、金曜日の夜に会社から帰宅すると、すぐに車を海に走らせて、土・日と海辺で泊まって、月曜日の朝、東京に戻ってきてシャワーを浴びて、スーツに着替えて会社に行くというようなことをやっていました。
よほどの用事がない限り、そんな週末を過ごしていました。やがてなんとなく物足りなさが出てきたのです。端的にいえば、もっと長く海に接していたかったのです。そして海辺に移住しようと思うようになりました。
海辺に移住すると、毎日海辺から東京の会社に通う生活に変わりました。海辺に住んで何が変わったかというと、以下の4つです。
・ゆるいのんびりした空気感の中で暮らせる。
・いい瞬間はいつ来るかわからない。それを逃すことが少なくなった。
・海遊び仲間達と一緒にいられる。
・土曜日の朝にゆっくりしていられる。日曜日もゆっくり海にいられる。
それぞれについて説明したいと思います。
・ゆるいのんびりした空気感の中で暮らせる。
これが一番の変化でした。東京では日々の暮らしが、混雑と、先に先に急ぐ雰囲気と、他者からの防衛とがつきまとっていました。
それはスーパーでの買い物だったり、郵便局に行くとかだったり、レストランに行くとかだったり、すべての面で、人が多く、たいてい行列ができていて、道は渋滞していました。人は他人よりも先に行こうとしているようでした。いつも何かに急かされているような気がしていたものです。
市街地に住んでいる人にとっては当たり前かもしれませんが、家や車に鍵をかけなければなりませんし、道行く人に変なことをされないかも気をつけなければなりません。変な人がいたら、距離をとって警戒したりしていました。
当時ぼくはすでに結婚していたのですが、妻が、住んでいたマンションのエレベーターで見知らぬ男性にしつこく話しかけられて、自分のフロアに着いても降りられないということがありました。オートロックのマンションですが、多くの世帯が入っていたので、誰が住んでいるかわからず、怖い目に遭ったのです。
また、マンションの同じフロアの家でDVみたいなことがあったみたいで、そこに警察が来たこともありました。うちにもその家の普段の様子について、警察が聞き込みに来ました。
誰が住んでいるかわからない匿名性って怖いなと思ったものです。
今住んでいるのは首都圏の海辺ですが、東京の暮らしで起きたことは、ひとつも起きていません。列に並ぶということはほぼありません(年に1回くらいあるかもしれないけど)し、列ができていたとしても譲り合いますし、車で合流するときもすんなり入れてくれます。常にノンビリした空気感に包まれて生活できています。
鍵をかけるということも、ぼくの家やぼくの知り合いの家では、あまり行われていません。といっても長時間、家を空けるときは鍵をかけます。本当は田舎だからといって油断してはいけないと思うんですが、ほぼ犯罪は起こりえないので、家にいるときに鍵はかけません。車も家に置いてあるときは鍵をかけません。
家は奥まったところにあって、数軒の家が集落を形成していますが、その一帯に入ってくる人は、その土地がわかっている人だけです。ほとんど宅配便とか新聞配達とか郵便局の人です。それ以外の人が入ってくると、集落の誰かが見ていて、事によると声をかけたりします。
集落の誰が何をやっているのかというのもなんとなくわかっている(たとえばぼくの家なら、週末は旦那さんが家にいて、サーフィンやらシーカヤックやらスキューバダイビングやらの道楽をやっている、みたいに…)ので、高齢の方だけの家については、みんなが気をつけている雰囲気があります。何日か姿を見ないと家に訪ねていったりします。
物をもらったりあげたりというのもよくあります。
以前あったのは、ある家のお父さんが家のエントランスの階段から滑り落ちて、骨折したようで動けないので、それを発見した近所の人が救急車を呼んだというのがありました。ちょうど奥さんなど家族の方が出かけていて一人で庭の手入れをしていたときの出来事だったようです。
スーパーもドラッグストアも限られているので、レジの人は顔なじみで会話を交わしたりします。
ぼくには土地のそういう雰囲気が合っているみたいで、ストレスなく過ごせています。
・いい瞬間はいつ来るかわからない。それを逃すことが少なくなった。
海が好きな人はご存知だと思いますが、海にいると年に何回か(たぶん一桁)、すごく気持ちのいい日があります。天気が良くて、暑すぎず寒すぎず、湿度が低くて、潮風が心地よく吹いていて、空気の透明度が高い日。ウォータースポーツでいうと、サーフィンに適した絶好の波がある日。今日は絶対いい日だというのがあるのです。
そういう日があると会社に行く前にビーチを散歩したり、サーフィンしたりすることがあります。気持ちのいい日を逃さなくなったのも、海辺に住んでよかったところです。
・海遊び仲間達と一緒にいられる。
ぼくは近所のビーチで、シーカヤックやサーフィンやスノーケリングをしたりします。よほどの用事がない限り、週末は海に出ています。そうすると、真夏でない限りビーチにいる人というのは多くありませんから、自然にウォータースポーツをする人同士あいさつをするようになります。いつも顔を合わせる近所の人ならなおさらです。なので、ビーチにいると海遊び仲間に会えて、たわいもないことを話したり、最近の海遊び事情について情報交換したり、海遊びが終わった後に飲んだりといったことになります。そういう地元の海遊び人と接していられるのも、海辺に住んでいるからだと思います。
・土曜日の朝にゆっくりしていられる。日曜日もゆっくり海にいられる。
これは多分に気分的な問題だと思いますが、東京に住んでいるときは、海に行く時は前のめりというか、ガツガツしていたように思うんです。金曜日の夜は、なるべく早く海に行こうとしていましたし、海にいれば、できる限りウォータースポーツをしようとしていました。
海辺に住んでからは、そこまでガツガツとしなくなったような気がします。たとえば土曜日の朝、ぼくは5時頃起きますが、そこから朝ごはんを食べて、ゆっくりコーヒーを飲んでから、その日の海のコンディションにあったウォータースポーツをします。日曜日も夕方まで海遊びをして、お風呂に入って、晩酌をして寝ます。
ウォータースポーツを余裕を持って、ゆったり楽しむことができるようになりました。
以上が、海辺に住んでよかったことです。つくづく思うのは住環境って大切だなということです。それも建物内部だけではなくて、住む町の雰囲気も含めて大切だと思います。

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海で遊ぶと体調がいい気がします
ぼくは小さい頃から、中耳炎になったり、すぐに扁桃腺が腫れたりして、耳鼻咽喉系が弱い子供でした。今思えば、当時は花粉症という病名はありませんでしたが、すでに花粉症だったと思います。
そんなわけで、ずいぶん耳鼻科には通い、煩わしい思いもしました。
そんなぼくですが、大人になってウォータースポーツをやるようになり、さらに海辺に住むようになって、耳鼻咽喉系の病が軽くなったような気がします。花粉症は相変わらず症状が出るんですが、それ以外は滅多に出なくなりました。
これが海の効果なのか、大人になったからなのか、あるいはまったく違う原因によるものなのかはわかりませんが、楽になったのは確かです。
ただ、うちの近所に都会から引っ越してくる方の中には、お子さんがアトピーだとかアレルギーだとかで悩まれていて、空気のキレイなところで子育てしたほうがよいと思ったという方もいらっしゃるので、海辺の効果というのはあるのかもしれません。
ちなみにぼくは花粉症がひどくなる2月から5月くらいまでは、休みの日はスキューバダイビングかスノーケリングをするようにしています。そうすると海水で鼻の通りがよくなって、花粉症の症状が軽くなります。
これも海辺で暮らす効用の1つかもしれません。
ぼくが田舎に住みたいわけ
以前にもやたら書いていますが、ぼくは海好きが昂じて、海辺の田舎町に住んでいます。それだけでなく、島が好きで、年に1回以上は、島に行くようにしています。特に人口が少ない離島が好きです。
こうしたぼくの好みには、海が好きという要素と人口が少ないという要素があります。
今回は、なぜ人口が少ないところが好きかということについて書いてみたいと思います。
人口の多少によって、人は他者への関心やふるまいを変えるんじゃないかというのがぼくの考えです。
どういうことかというと、たとえば渋谷を歩いているときに、人はいちいちすれ違う人に関心をはらったりしません。よほど奇抜な格好をしているとか挙動不審であれば注意はするでしょうけど。
でも、人口が数百人という島へ観光に行って、道を歩いていて、向こうから人が歩いてくれば、挨拶くらいはするでしょう。場合によっては立ち話をするかもしれません。
これと似たようなことを椎名誠さんがエッセイで書いておられたような気がしますが、ぼくも同感です。
ちなみにぼくの住んでいるあたりは、夏の土日などのピーク時には観光客が結構来ます。地元の人とわかれば挨拶はしますが、観光客には挨拶しません。でも、冬の閑散期には、道ですれ違う人には、地元民、観光客にかかわらず、挨拶はします。
人が周囲にいる他者の多少で振る舞いを変えるということの理屈はわからないのですが、実際ぼくはそういう体験を何度もしています。
ざっくりまとめると、人は他者が多いと他者への扱いをぞんざいにするし、少ないと丁寧にします。より協力的に親切になることだってあります。
これが、ぼくが住む場所や旅先をできる限り人の少ないところにする理由です。人が少ないところにいると、他者との交流が密になり、それがぼくには心地いいのです。
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