海の贈りものを受けとる場所
「海辺で毎日をていねいに大切に暮らしたいな」と思い続けてきました。
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などなどをご紹介できたらいいな。
スキューバーダイビングで危なかった話~テトラポットには気をつけろ!編~
ヤバいよヤバいよシリーズということで、スキューバーダイビングのリスク管理とかこれまで経験したヤバイことは以前まとめたことがあります。
で、今回はその追記です。
結論は、テトラポットには気をつけろ、ということです。これは自分のために、自分の判断ミスを忘れないためにも記すものですが、他のタイバーの参考になれば、それは何よりもうれしいことです。
何年か前に東伊豆でダイビングしたときのこと。だからぼくが40歳前半くらいだったかな…
ビーチダイブで漁港のスロープからエントリーして防波堤の向こう側に出て、ぐるっと回って戻ってくるというコース。最大水深も15m。通常ならなんてことのない初心者向けコースです。
ただその日は低気圧が張り出していて、うねりが入っていました。それもかなり強め。ざっくりいって2m以上はありました。普通はクローズして西伊豆に流れるコンディションです。ぼくだけだったらそうするでしょう。
ただそのときは、ガイドとぼくとバディの3人。ぼくもバディもダイブ経験は多少はあります。本数でいうと300本程度。しかもバディは久しぶりに休みが取れて、けっこう潜りたいモードなので、ガイドは潜ることに決めました。
エントリー後、30分間、問題なくダイビングが進みましたが、ビーチに戻る直前の防波堤のテトラのそば、水深5mくらいで、上昇する潮流に巻き込まれました。もうあっという間、BCのエアを抜いているヒマもなく数秒程度で水面に浮かんでしまったのです。肺の過膨張障害だけは避けること、テトラに入り込まないようにしたことは、今でも憶えています。
水面に浮かぶと、ぼくの目の前にはテトラの塊が…距離として2mくらい。周囲を見回すと水面にいるのはぼくだけ…つまり上昇する潮流に巻き込まれたのは、ぼくだけだったんです。
今思えば、外洋から強いうねりが入っていて、それがテトラにぶつかってあるところで上昇潮流が起きていたんだと思います。まあ、そういう潮の流れがあっても全然おかしくないです。いや、テトラに吸い込まれる潮流じゃなくてホントよかった。ぼくは今生きてこうしてPCに文字を打ち込んでいます。あぁ、生きるってステキ…
背後を見るとテトラに向かって外洋からうねりがガンガン入ってきます。つまり、ぼくの背後からぼくをテトラに打ち付けるようにうねりが来るわけ。ダイバーとして、いやウォータースポーツをする人としてテトラに入り込むのだけは避けたいじゃないですか…
テトラは防波堤の外側に30mくらいの幅で置かれているんです。つまり防波堤を保護するために防波堤の長さだけ置かれているんです。ぼくが浮上したのは、防波堤の港から一番遠いところ。ぼくの位置から水面移動で港の内側まで泳ぐのは相当な距離がありそうです。しかもうねりに逆らうように泳ぐ部分もあります。
防波堤と逆方向は、テトラがなくなって、ゴロタのビーチです。そっちの方はテトラを抜け出すのに5mくらい。そしてゴロタまで20mくらい。絶対そっちの方が距離が短いし、しかもうねりに押される方向です。
なのでBCにエアを入れて、ガイドとバディが浮上するのを待たず、ゴロタ方面まで水面移動を始めました。おそらく水面でガイドとバディを待っても、ぼくの近くには浮上しない可能性があるなと思いました。その場合、このうねりだと、お互いに近づくだけでも相当な体力を使うはずです。
このときの残圧は80。まあまだ大丈夫。
ここままでで、自分で振り返って気がついたんですが、2mくらいのうねりが押し寄せてくるのに、ビビらず、パニックにならず、意外に冷静に判断しているんですよね。そこは自分でも自分をほめてあげたいです。まあ死ぬときは死ぬので、どうせ死ぬなら落ち着いて死んだ方がいいし、まあなんとかなるさと思っていました。
なので、スノーケルを咥えず、レギュレーターのまま水面移動をしました。うねりが強くて、スノーケリングだと海水を飲む可能性があったからです。
しかし40歳前半のオッサンにとっては30m弱の水面移動はけっこうきついです。以前はPADIのレスキューダイバーの講習とかダイブマスターの講習では余裕だったんだけどなあ…でもそんなのもう何十年も前の話だしさ…
でもまあ、焦らず息を切らせないようにゆっくりとゴロタ方面に移動しました。
そうしたら、ガイドとバディが堤防の入口の潜行用ブイのところに浮上していて、大丈夫かあといっている様子。波の音がすごくて声は聞こえません。ぼくはokサイン。そしてガイドはそのままゴロタに上陸して堤防を歩いて、エントリーポイントまで戻ってこいとハンドシグナルを出しました。ぼくはokサイン。
ぼくの存在は認識してもらったようなので、万が一帰還できなくても、捜索して、遺体は回収してもらえるかもね…いやーひと安心…
おぉヤレヤレゴロタまであと5mくらいまで来たなあ、あのゴロタにどうやって上陸するか、なるべく小さなゴロタ、かわいいゴロタ、柔らかそうなゴロタ、地球にも人にも優しいゴロタを選ばないと、頭とか身体とかぶつけたら重症になります。ヘタしたら死にます。イヤだな岩に頭ぶつけて頭割るの…
で、微妙に方向を調節をしていると、これまでのうねりよりひときわ大きいうねりが来て、ぼくは一気にうねりにヤラれてしまいました。大きなうねりがブレイクするあたりにいたせいか、巻き込まれてもみくちゃになったのです。気がついたらゴロタに打ち付けられていました。
絶世の美女にヤラれてもみくちゃになるような目に一度は遭ってみたいと思っていたんですが、大きなうねりにスキューバーダイビングでもみくちゃにされるなんて…オレの人生そんなことばっかだよな…
そして次から次からうねりがやってきて、ぼくはゴロタの上をゴロゴロゴロゴロ翻弄されていたのです。まるで流木みたい。ゴロタの上をゴロゴロするのはとても痛いので、よい子はマネしてはいけません。
ゴロタに打ち上げられたぼくを次々にうねりが襲います。頭を岩にぶつけないように用心しながら、うねりの届かないところまで這い上がろうとしますが、息が上がっています。それにフィンがゴロタにひっかかったりします。フィンを外そうかと思いましたが、万が一、一際大きなうねりが来て、沖に戻されたらフィンがないと戻れないかもしれません。
なのでフィンを付けたまま、レギを咥えたまま、ゴロタをハイハイします。そうなんです。足下が悪くて立ち上がれないでやんの。なのでハイハイ。
波が届かないところまでハイハイしたところで、大きめの岩に座って、レギを外してひと休みしました。ヤレヤレ、ここまで来ればなんとか大丈夫だろうとやっと思えました。
で、しばらく休んで息を整えます。
それからはフィンを外して、ゴロタを歩いて防波堤を乗り越えて港内まで歩き、ガイドとバディと合流しました。
怪我がないことを確認して、ヤレヤレです。
今回の事例から教訓をまとめるとすると…
・海が荒れているときに海に出てはいけない。
・テトラとか岩とか構造物のそばには潮流がありうるから、特にうねりが強いときは近寄らない方がいい。
・パニックにならず冷静であることは大切。
・体力は大切。最後に自分を支えるのは体力。
・さすがにスキューバーダイビング歴20数年なので、細かな配慮や判断はこれまでのノウハウに基づいているんだろうと思われる。
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