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やっとのんびりマイペースな暮らしがおくれるようになりました



 長年、会社員をやってきて思うんですが、いつも時間と仕事に追われてここまで来たんだなぁと思います。ぼくの場合その反動で、海辺の田舎町に引っ越して、休日は海遊びに興じるようになりました。
 こんな書き方をすると、いかにも年寄り臭くなるんですが、ぼくが若い頃は、会社には、働き方改革なんてなくて、終電で帰れれば、今日は早く仕事が終わったなという時代でした。繁忙期には会社で徹夜で仕事ということもよくありました。トイレに行きたくても、その時間がとれないなんて日もありました。
 ぼくが休日を、大好きな海辺で、のんびりマイペースで過ごしたい、ということにこだわるのは、忙しい平日の仕事のせいだったと思います。
 ぼくは小さい頃からわりとマイペースで、学校のクラスでも何かやるのが遅いタイプでした。勉強も遅いし、給食を食べるのも遅い、そんな生徒。先生や親に「速くしなさい」と、よくいわれていました。それが嫌で嫌で仕方がなかったんです。
 そんなぼくが忙しい会社員生活を、かろうじて、こなしてきたというのは、自分としてはとても頑張ってきたなと思うと共に、休日くらいはのんびりマイペースに過ごしたいと願うのも無理はない、と自己評価しているわけです。
 ぼくも50代になり、会社では年齢の高い方です。仕事上の責任は増えましたが、昔のように、トイレさえ我慢して夜更けまで仕事に追われることはなくなりました。平日も以前より早く家に帰ることができるようになり、帰宅したら着替えて、ビーチを散歩してから風呂に入る、なんていう暮らしが現実になりました。休日も余裕を持って海遊びを楽しめています。ここまで来るのにずいぶん時間がかかりました。








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恒例のデッキのペンキ塗り

 

 海が望める我が家のデッキは(狭いし、海はちょっとだけしか見えませんが…一応全部自分で作りました)ぼくのお気に入りの場所です。デッキに座って、日なたぼっこをしながら、コーヒーを飲みつつ、本を読むのは、ぼくの楽しみです。
 ただ木製品は、手入れが必須。特に我が家のように潮風に曝される屋外の木製品は、念入りなメンテをするのとしないのでは、耐用年数に大きな違いが出てきます。
 ぼくは年に一度、屋外木材用の白いステインをデッキに塗ります。この作業が恒例となっているんですが、ぼくは割と好きです。
 ペンキを塗る作業というのは、それをやっている時は無心になれるんですよね。何も考えず無心にペンキを塗っているとココロが少し軽くなるような気がします。そして塗り上がると、当然ですが、すごくキレイになります。その達成感が他の家事よりも大きくてやりがいを感じます。
 デッキはリビングから出られるように作り付けていますので、デッキが白いペンキで塗られると太陽光の反射で、リビングまで明るくなります。それも達成感に一役買っているような気がします。
 いつもは夏休みのお盆休暇にペンキ塗り作業をしていたんですが、暑いのと蚊に悩まされるので、今年は冬の正月休暇にやることにしました。
 ペンキ塗り作業は、まずデッキをデッキブラシでこすり洗いをします。そして十分乾かしてから、ステインを塗ります。そして十分に乾燥させます。うちではデッキだけでなく、木製のデッキチェアとテーブルも塗りますので、トータルで2日か3日かかります。なので、長期休みの時じゃないと作業ができないんですね。
 盆暮れの長い休みは、こうして家の雑事をしているとあっという間に終わってしまうのでした。

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海を眺めながら考えること



 ぼくは海を眺めてボーッとしていることがあります。
 ビーチを散歩するとき、ベランダで洗濯物を干しながら海を眺めているとき、デッキでコーヒーを飲みながら海を眺めているとき。
 海を眺めながら、たいていはボーッとしているんですが、ときには考えごともしています。
 これからの老後はどうしようかなとか、子供達の成長のこととか、仕事をどうしようかなとか、もっと田舎の海辺に引っ越せないかなとか、そんな他愛もないことを考えています。
 ビーチを散歩していると、江の島が見え、鎌倉が見えるんですが、今から800年以上も前に幕府があって、ここらあたりに人が生きていて、それぞれに生活があって、生まれて歳をとって死んでいったんだなと思うと感慨深いものがあります。その後も何代にもわたって、多くの人が生まれ、生き、死んでいったのでしょう。それと同じように、ぼくが生きていることだって何十年もすれば誰も知らないでしょう。名もなき人生。そんな風に思うと日々の喜怒哀楽なんてたいしたことないな、と思ったりします。








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時間がゆったり流れる海辺の自宅



 休日になると海辺にある我が家でのんびり暮らしています。
 ぼくが住んでいる海辺の田舎町は、どことなく雰囲気がのんびりしています。たとえばスーパーに行ったり、郵便局に行ったり、役場に行ったりしても、どこも東京よりも雰囲気がホワーンとしています。ピリピリした感じがないというのか、のんびりしているというのか、流れている空気感が違います。
 そういえば通りを歩いている人のスピードも東京よりも遅いような気がします。
 ぼくは平日は東京に通勤しているので、そのときの差を感じてしまうのでしょう。
 そんな雰囲気の中で、自分ものんびりマイペースに過ごしていると、なんとなく幸せな感じがします。というのも、「のんびり」というのはぼくにとってはとても大切なキーワードでして、ゆっくり自分のペースで時間を過ごせると、すごく充実感があるんです。逆に人のペースに合わせて、忙しくしなければならないときが苦痛です。
 我が家の周辺で暮らしている限りは、誰かに急かされたり、忙しい思いをしなくてもいいので、とても楽です。ホワーンとした雰囲気の町で、マイペースで居られます。老後って毎日がこんな感じなんだろうな、なんて思ったりして…まだまだ先のことですが…







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島旅が好きです



 島が好きです。特に船で行く島旅が好きです。島に渡る船に乗るとテンションが急上昇します。以前旅行した時、あまりのテンションの高さに、同行した妻にドン引きされました。
 飛行機で行く島もいいんですが、やはり気持ちが上がるのは船で行く島旅です。
 どうして自分はこんなに島が好きなのかな?って考えるんですが、いろいろ理由がある気がします。
 まず、なんというか異世界に行った感じがするところでしょうか…
 大きな陸地から離れた隔絶した別世界に足を踏み入れたという感覚がワクワクします。って、こんなこといったら島に住んでいる人は気を悪くされるかもしれません。すみません。
 それから、隔離された空間にいるという安心感があります。
 だいたいが船でしか行けないという島ですから、出入りは船だけです。船で島に行くと、たいてい港に警察官が立っているんですが、これは島の出入りを監視しているんでしょう…おそらく。そういう点も安心できます。
 それから、こぢんまりした島だと、島全域を把握した感じがします。島は隔離されていて、その隔離された島を、自分はほぼ知っているんだという把握感がたまりません。って、ぼくは何かココロに問題があるんでしょうか? 書いていて心配になってきました。
 それから、これは行くのに時間がかかる離島にいえることなんですが、観光客が少ないからなのか、地元の人が観光客に優しいという点があります。道を歩いていても挨拶してくれるとか、島に1軒しかないスーパー(というか、なんでも売っている雑貨屋)へ行くと、レジの人が「どこから来たの?」とか話しかけてくれたりします。ありきたりな言い方ですが、アットホームな心地良さを感じられます。
 それから、たいていの離島は、島の人がノンビリしています。みんなが忙しそうにしている島というのに行ったことがありません。おばちゃん同士は道ですれ違うと立ち話をしていますし、おじいちゃん達は何人かで集まって、ベンチに座って、井戸端会議をしています。島に何軒しかない食堂でも、注文してから、料理が出てくるまでは、都会よりもずっと時間がかかります。別にそれが悪いことではなくて、それが当たり前だとみんなが考えているところがいいなあと思います。
 ぼくが島旅が好きな理由をあげてみましたが、こういうのって理屈じゃなくて感覚的なものなんでしょうね。ぼくはこれまでの人生のいろいろなことから、島が持っている何かに親近感を覚えるようになってきたんだと思います。いいなあ島旅。また島旅に行きたくなってきました。








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デッキで過ごすひとときが好きです



 ある時、妻から「外で何かするの好きだよね」といわれました(若干あきれた感じで…)。
 そういわれてみれば、朝起きてコーヒーを飲むのもデッキに出て飲みますし、夜、風呂上がりにビールを飲むのもデッキで飲みます。その他にも靴磨きもデッキでやります。それにスキューバダイビングやシーカヤック器材のメンテもデッキでやります。あっ、それから本を読むのも(夏はサングラスをかけて読みます)デッキです。
 蚊がすごい時期(蚊取り線香をたいても凌げない時)と雨の日以外は、夏でも冬でも、しょっちゅうデッキに出て、そこにあるチェアに座って過ごすことが多いんです。
 なぜかな?と自問したのですが、思い当たることがあって、ぼくは太陽が浴びられて、風が動いているところが好きなんです。特に我が家のデッキは海が眺められて、潮風が吹いてくるので、さらに好きなんだと思います。そんな場所でくつろげる状態が気持ちがいいんです。
 なぜそういう状態が気持ちいいのかは、よくわかりません。
 ただ、窓を閉め切ってカーテンも引いた部屋に居ると息が詰まりそうで、閉塞感を感じて、居心地が悪いので、その反対の状況が好きなんでしょう。
 ぼくの働いている会社は、全館空調で、窓は開きません。とても苦痛です。でもそんな職場で何十年も働いているから、我慢できるくらいの嫌さなんだと思います。というか働かないと食べていけないから、しようがなく我慢しています。
 特に好きなのは、小春日和の日で、寒いはずの季節に、たまたま暖かくて陽射しも結構明るい日。そんな日に、デッキで日なたぼっこしながら、海を眺めながら、庭の草花の成長を確認しながら、コーヒーを飲んでいると、とても幸せな気分になります。







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完全防寒して冬のビーチでのんびり



 冬の間に、何度か妻とやることがあります。それは大げんか…ではなくて、比較的暖かい日で、陽射しが強くて、風がない日に、完全防寒のウェアを着て、ビーチでノンビリするということです。
 アウトドア用のチェアとテーブルとガスバーナーとドリップコーヒーとお菓子を持って行って、ビーチの風が当たらないところで、ノンビリするんですね。
 寒くないかというと、それほどでもありません。逆に防寒着を着て、太陽に当たるのでポカポカして気持ちがいいんです。
 冬のビーチはほとんど人がいなくて、プライベートビーチ状態。
 ガスバーナーでお湯を沸かして、ドリップコーヒーを淹れます。お菓子をお茶請けにしてコーヒーをゆっくり飲みます。体の中から温まって、コーヒーのおいしさが身にしみます。
 波の音を聞きながら、広々とした海と空を眺め、小春日和の太陽の暖かさを感じながら、ノンビリしている時間は、小確幸(小さいけれど確かな幸せー村上春樹さんのエッセイよりー)です。







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海は現実逃避の場?



 ぼくは海が好きです。海好きが昂じて、海辺に移住してしまったほどです。
 なぜ自分はこんなに海が好きなんだろうと時々考えるのですが、今回はそのことについて書いてみたいと思います。
 海が好きな理由は数々あるんですが、海と現実逃避について考えてみます。
 ぼくは海に出たり、海を眺めていると癒されるんです。日々の仕事や暮らしの疲れがとれるのです。できるならば、ずっと海を眺めていたいなあ、とさえ思います(友人にこの話をすると結構引かれます)。
 海はぼくを癒してくれるんですが、ぼくが海にいる時間は、現実逃避しているんじゃないかと、最近考えるようになりました。ぼくにとって海は、仕事や生活から切り離れた場所だから、海に癒され、海いる時間は、ゴチャゴチャした現実から離れていられるんです。だから海が好きなんじゃないかなあと思うんです。
「現実から逃げて海へ行く」なんて、かっこいいんだか、悪いんだかよくわかりませんね。







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日焼けして困ること



 ぼくはいい歳して、ボディビルダーでもないのに日焼けしています。顔や腕にシミができていますが、まあしょうがないわな、と気にしていません。
 海遊びが好きなので、どうしても焼けてしまうんですが、それよりもやっぱり太陽の光を浴びているのが好きなんです。太陽の光を浴びていると気持ちがいいというか、気持ちがスッキリするし、ほどよく疲れて、夜にはよく眠れます。
 広い海でウォータースポーツをして、太陽の光を浴びて、潮風に吹かれているときが、シアワセです。
 一応日焼け止めは塗りますが、それでもやはり焼けてしまいます。
 日焼けして困るのは仕事関係のときです。
 社交辞令的な挨拶の時に「あっ、ゴルフなさるんですか?」「スコアは?」なんて具合にゴルフ焼けだと誤解されることです。「いや、これはスキューバダイビングで…」などと、いちいち否定しなければならないので、めんどくさいんですね。下手に話を合わせて、ゴルフをするみたいな流れにしてしまうと、それはそれで嘘をつくことになるので気持ち悪いですし、ゴルフのことなんてわかりませんから…
 たぶんぼくのことをよく知らない人は、いつも黒くて遊んでるオジサン、と思っていることでしょう。







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肩の力を抜いて海と寄り添う暮らし



 ぼくは海辺の田舎町に移り住んできて、今数えてみたら、25年になります。もともと海が好きでしたが、やっぱり海のそばに住んでよかったな、と思います。
 東京に住んでいるときも毎週のように千葉の海に行っていましたが、やっぱり「海に行くぞ、明日早起きするぞ、サーフボードもシーカヤックもやるぞ」とリキんでいました。
 今は、もっと身近に海がある感じです。
 ちょっと砂浜を散歩するとか、窓からフト海が見えるとか、自転車で走っていると海が見えるとか、そんな感じです。その「ちょっと海」がとても嬉しいんですね。
 男女関係に喩えると、というか別に男女関係に喩えなくてもいいかもしれないけど、無理して喩えますと、東京に住んでいた頃は、まだホットな恋人同士の関係に似ていますが、海辺に移住してからは、結婚して何十年も経った夫婦のような関係に似ています。
 目新しくはありませんが、馴染んでいつもそばにいる感じ…
 ぼくは日課で、夜、風呂からあがると、デッキに出て、椅子に座って、夜の海を眺めながら缶ビールを飲むということをやっているんですが、それがとても楽しみです。
 同じく休みの日の朝は、起きて朝飯を喰ったら、デッキでコーヒーを飲みます。やっぱり海を眺めながら…
 それから週末、金曜日の夜、遅く帰宅して、土曜日の朝遅くまで寝てしまっても、そこから海の様子を見て、今日はサーフィンしようかな、それともシーカヤックかな、それともスノーケリングかなっていうノリで海遊びができるのもいい感じです。 
 肩の力を抜いて海と寄り添う暮らしができる今が、一番充実している気がします。

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