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海が最高に気持ちいい日は、ネットで体験できないし、Amazonでも売ってない…



 新型コロナウイルス感染予防の関係で外出を控えていらっしゃる方もいるのでしょう。
 そういうぼくもいつもよりは家にいたり、海遊びをするにしても人がいないところを通ってそそくさと海上にでるようにしています。
 そしてたとえばダイビングなどは割と密なのでしないようにしているんですが、そのウサをネットのダイビング記事を読んだりして紛らわしています。そんなときに、つくづく海ってリアルにそこにいることが大切なんだなと思うのです。

 ぼくは海辺の田舎町に引っ越して20年以上経ちます。自宅から会社までは結構かかります。それを週5日はやっているわけです。

 知り合いによく訊かれることとして、海辺に引っ越す必要があったのかという質問があります。会社の近くに住んで、週末に海に出かければいいじゃないかという意見なのでしょう。

 そういうことを実はやっていたのです。海辺に引っ越す前は…

 都に住んで、金曜日の夜に房総や伊豆に車で出発。連泊して日曜日の夜か、月曜日の朝にってきていました。でもやっぱり海辺に引っ越したいなと思ったのです。

 その理由はいくつかあります。

 ひとつは海が持ちいいときにそれを逃したくないということと、もうひとつは東京の暮らしにはうんざりしていたことと、最後は子供をのびのびと育てられる環境のところに住みたかった、という3つです。

 今回はひとつ目についてまとめてみたいと思うのです。

 海が持ちがいい日というのが、どういうものかというと、温が暑くもなく寒くもなく、陽射しもちょうどよく、海況もよく、風もそれほど強くなく、湿度も高くなく、人で混み合ってもいない…それらいくつかの要素がちょうどいい塩梅に組み合わさった日なんですが、ぼくの経験で、「今日はすごく持ちがいい日だな」というのは、年に3、4日しかありません。そんな日に、たとえ仕事があるとしても、朝、散したり、夜、防波堤に座ってビールを飲むだけでも、とても持ちがいいんです。もちろん一日中海にいられたら最高です。

 そういう日を逃したくないという思いが強いのです。日々海に接しているから、そういう素晴らしい日の存在を知ることもできるし、そういう日を逃さないこともできるんです。

 今はネットで仮想現実とか張現実とかいろいろな技術がありますよね。でも、その場に身を置いて感じる情報に比べればまだまだ少ないと思います。海の持ちがいい日の、陽射しのまぶしさ、風のいや肌触り、潮で湿ったような空感…それらに包まれて過ごす時間のなんと素晴らしいことか。それってその場にいないと絶対味わえないんです。

 ネットで体もできないし、持ち運べないし、お金でも買えない、Amazonでポチることもできない…だからこそ価値がある。

 そんな持ちいい日に海にいたい、そのためならあとの350日の通勤時間を我慢したってぜんぜん苦じゃありません。

 ぼくの周りの海好きな人達は、たいていそんな気持ちいい日を知っています。これぞ生きる喜び。






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