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海辺で暮らすヨロコビ



 ぼくは海が好きでして、好きが昂じて、田舎町の海辺に住むまでになってしまいました。海までは歩いて3分なんですが、会社までは電車を乗り継いで2時間弱かかります。
 こういうことを職場の同僚などに話すと、かなりの確率で、通勤がつらくないか?という質問と、いくら海が好きだといっても飽きないか?という質問をされます。
 そんなときぼくはだいたい次のように答えます。
 通勤は行きも帰りも座れるので、満員電車でギュウ詰めの30分よりは、体力的にもストレス的にも辛くありません。
 大学生の頃からサーフィンとスキューバダイビングをしていて、週末毎に海に通う生活を続けてきたので、飽きるということはなくて、逆に海に行かないとなんとなくスッキリしないくらいです。毎朝ビーチを散歩するのは気持ちいいものですよ。
 と、まあ海辺に住んでいる人あるあるを書いてみたんですが、ぼくの周りには海好きな人が多くて、ぼくの感触では、海が好きな人は、一旦都会暮らしなどをしても、たいてい海辺に帰って来ます。事情があって海辺に住めない人でも、ウォータースポーツなどで定期的に海に通う方が多いような気がします。
 先ほど典型的な質問と答えを書いたのですが、海辺に住むシアワセというのは確かにあります。
 毎朝窓から海を眺めて、海況をチェックしたり、洗濯物をベランダに干しているときに、青く広がっている海が眺められたり、夕方のマジックアワーの時間帯に海と空の微妙な色合いが楽しめたりといった、生活のフトした瞬間に海が見えると、なんだか気持ちが穏やかになります。
 あとは海の近くに住むことで、ちょっと海まで散歩に行ったり、気候のいい日には、ビーチにアウトドア用のテーブルとチェアと日よけをセットして、お弁当や飲み物を持って、朝から夕方までノンビリするなんてこともできます。
 もちろんぼくのようにウォータースポーツをする人は、その日の海況によって、サーフィンをしたり、シーカヤックをしたり、スキューバダイビングを選択して海を楽しめたりできます。
 都会に住んでいたときは、天気予報を見て、「今週末は海へ行くぞ」と気負い込んで海に行っていたものですが、海の近くに住んでいると、たとえば金曜日の夜遅くまで飲んでいて、土曜日の朝、遅めに起きても、そこから海の様子を確認して、「今日は波があるからサーフィンしよう」というような軽い感じで海と接することができます。この違いって結構大きいんですよ。
 ぼくは若い頃から海が好きだったので、海の近くに住めてシアワセです。
 仕事などでストレスがかかっているときでも、家に帰って海の気配を感じるだけでも、気分的に楽になりました。おそらく海辺に住んでいなかったら、けっこうしんどかったと思います。

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