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桟橋のある家に暮らしたいという憧れ



 最初に書きますが、この文章は特にぼくの偏見に満ちた意見がありますので、それはサラッと流して読んでいただけるとお互いハッピーなのではないかと思います。

 さてさて…
 セイリングやスキューバーダイビングの仲間と集まるとオジサンばかりなんですね。
 ぼくがそういう歳になったというのが一番の理由なんですが、もうひとつは、セイリングにしろ、スキューバーダイビングにしろ、ウインドサーフィンにしろ、やる人の人口が減っていて少子高齢化の波が押し寄せているというのも理由だと思います。
 20代~30代の人はしっかりしていて、車さえ買わないという人もけっこう見かけます。ましてやウォータースポーツなんて…という感じなのかな?って想像します。

 で、海遊び仲間のオジサンたちと飲んでると元気なのが、40代後半から50代くらいの人です。いわゆるバブル世代の人。
 この人達は遊ぶのに熱心ですね。

 そういう人達の話を聴くのはなかなか面白いものです。

 ぼくが好きな場所に三戸浜・油壺・諸磯があります。大学生の頃から馴染みがあって、それ以来よく行きます。
 いわゆる湘南の代表のようにいわれている茅ヶ崎とか藤沢よりも静かで落ち着いています。
 京急の三崎口からバスかタクシーか頑張って歩きというのも、学生が来なくて、落ち着いている理由かもしれません。
 海でも、山でも、秘湯でも、東京の遊び場でもそうですが、電車ですぐに行けるところの客層は、質が低いといわれているそうです。
 行くまでの手段が難しく価格が高いほど、来る人が限られてくるという理屈なんでしょうね。

 三戸浜・油壺・諸磯は、適度に田舎っぽくて、ノンビリしていて、いいなあと思います。
 茅ヶ崎から藤沢あたりは砂浜が広がって、平野で、明るくオープンな感じがしますが、それに対し三戸浜・油壺・諸磯は入江が連なって、山が海ギリギリまで迫っていて、陰影があり、湿度があるような、少し閉じた空間のような感じがします。
 その閉じた感が、ぼくの落ち着く感に繋がっているような気がしなくもありません。

 古くから文化人の別荘などがあり、おいしいレストランやベーカリーやマリーナも点在し、日々の暮らしは豊かな感じなのです。深く切れ込んだ入江の中は穏やかな海で天然の良港となっています。そのせいか昔からセイリングが盛んに行われています。
 いろいろな海を訪れて感じるのですが、セイリングやスキューバーダイビングやウインドサーフィンが盛んなエリアは、年齢層が比較的高めで、落ち着いていて、常識的で、暮らし向きもいい人達が多い気がします。
 一方サーフィンが盛んなエリアは、年齢層が若く、少しはしゃいでる感じがして、がさつでやんちゃな感じがします。

 ぼくは若いころ、藤沢の鵠沼、東海岸、外房の一宮に住んでいました。
 その頃はサーフィンを毎日のようにやっていましたね。
 住んでいる人も持ち家の人は比較的というか、かなり富裕な感じの人が多かったです。特に鵠沼と東海岸は…
 ですが賃貸の人(ぼくも含めて)にはいろいろな人がいて、中には定職を持っていなくて、サーフィンをやるためだけにその日暮らしをしている人もいました。
 そういうことが近所で起きるというのはあまりいい気がしないものです。
 サーフィンを本気でやろうとすると、いい波が来た日は仕事に行きたくないので、正社員でない仕事を選ぶようになる傾向があります。サーファーの中では、そういう本気サーファーを若干尊重する傾向がありまして、一方で、世田谷あたりに住んでいて、すごくメローな波のときだけ、メルセデスのステーションワゴンのキャリアにロングボードを積んでやってきて、パチャパチャとパドリングするサーファーは、なんちゃってサーファーとかオカサーファーなどと呼ばれて、こちらの人々は確実に蔑まれているのでした。

 それからこんな話もあります。
 夏になると観光客でごったがえしていました。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、鵠沼海岸駅というのは小田急でして、JRなどに比べると安く利用できるので、中高生や大学生が大勢来るのです。
 で、若いから仕方ないんですが、はしゃいで大騒ぎしたり、ゴミをポイ捨てしたり、喫煙したり、飲酒したり、ナンパしたりして、近隣住民の悩みの種だったわけです。どこの町内会でも毎年問題になっていました。

 ついでにこんな話もあります。
 駅にほど近い地元の方が駐車場を経営していたんですが、夏になると契約していないビジターが勝手に車を駐めてしまうということで、警察にたのんで、神奈川県警の文字の入ったカラーコーンを駐車場に置いて車が入れないようにしていたんですが、そのカラーコーンを踏みつぶして車を駐めた人がいたということです。で、その駐車場のオーナーはその車の持ち主を警察に連れて行こうとしたんですが、殴られて、通報したらもっとひどいことをすると脅されたそうです。そういうタチの悪い観光客も来るような土地柄になってしまっていたんですね。
 そういうタチの悪いというかスジの悪い人というのは、なんとなく集まる場所があるものでして、代官山よりも渋谷、広尾よりも六本木、吉祥寺よりも立川に不思議と居心地のよさを感じるらしいのです。
 そして海でいうと、藤沢、茅ヶ崎、片貝、東浪見、御宿、伊豆の白浜あたりに、そういう人達は集まります。
 一度そういう人達が居心地のいい雰囲気ができてしまうと、どんどんそういう人達が集まってきて、アッパーな人が離れていって、スラム化が進むのは、多くの町で見られている現象なのですね。

 このようにサーフィン活発エリアがなんとなく雰囲気が悪くて、セイリング活発エリアが雰囲気がよいということがいえるのでした。かなり荒っぽい考え方をしてますが…
 茅ヶ崎あたりに住んでいて、まっとうな人生を送っている方で、この文章を読んでムッとした方もいらっしゃるとは思いますが、そういう方は、一度大磯とか葉山とか秋谷とか油壺あたりに、住んだり、通ってみることをオススメしたいですね。静かで落ち着いていて暮らしやすいことがわかっていただけるような気がします。

 話がそれてしまいましたが、そんなこんなを見聞きするうちに、ぼくは引っ越したいなと思うようになったのでした。
 実際、その後、ぼくは三浦半島方面に引っ越してしまうのでした。

 それだけではなくて、ぼくも家庭を持ち、年齢を重ねたせいもあるんのでしょう。
 ぼくの海に対する好みは、サーフィン活発エリアからセイリング活発エリアに変わってきたような感じです。

 いつか雑誌で見たフロリダあたりの桟橋のある別荘地のような暮らし…
 そうでした。
 昔はアメリカ西海岸の南方の田舎っぽいサーフエリアに憧れていたのに、ぼくの憧れのイメージは東海岸のフロリダとかキーウエストあたりに変わりつつあるようなのです。

 入江の奥の山の斜面と海の間の狭いところに海際に家を建てて、山の斜面に庭と畑を持つ、家には桟橋がついていて、桟橋にヨットやボートを係留している。そんな雰囲気の土地で暮らしたいなあと思うようになりました。
 妄想をさらに続けると、ボートで近場のポイントに出て、スキューバーダイビングとフィッシング、家に帰ってきて風呂(できれば温泉)に入って、海に張り出したデッキでビールを飲む。
 夜は薪ストーブにあたりながら、海の夜景を眺めながら、ジャズを聴きながら、ウイスキーをすする。
 海が荒れている日は庭の手入れをする。
 畑でとれたベリーや裏山でとれたみかんでジャムを作る。
 みたいな、なんだか、田舎暮らしの雑誌に出てきそうな暮らしですが、そういうのをいいなあと感じるようになっていたんですね。
 
 そんなイメージに近いのは、ぼくの知っている範囲では、三浦半島の油壺・諸磯あたりと三重県の志摩のあたりです。ちょっと違うんですが近いのは、宮川湾、大磯、下田、西伊豆、伊豆高原あたりでしょうか。あとは行ったことないですけど、牛窓とかもそうかもしれません。もしかしたら長崎も地図を見ると入江があるから、ぼくの好みの地形かもしれません。いやいや瀬戸内海…

 海の近くって、桟橋があるくらいの海の近くって、実際住むといろいろたいへんだと思うんです。湿気はあるし、台風の時は潮をかぶるし、津波は心配だし、たぶんフナムシみたいなのも家に上がってくるだろうし…
 ただ、今の三浦半島の暮らしも似たようなデメリットはあって、ぼくはそれを楽しんでいるので、なんとかなるのではないかと思うのです。
 そして新しい土地での新しい暮らしへの思いは募っていくのでした。





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