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いろいろな海を訪れる楽しみ



 海が好きで好きで、海辺に引っ越して30年以上になります。海辺に住んでいるから旅行に行かないかというと、そんなことはなくて年に何度かは1週間くらいの旅行に行くことにしています。それもたいてい海です。国内外含めて…
 妻は文句もいいたいのでしょうが、ぼくの海好きは結婚前からわかっていたことなので、もう諦めて一緒についてきてくれます。
 外国の海はもちろん家の近所の海と違うわけですが、日本の海もその土地その土地でよさがあって、「あぁ、この海もいいなあ」なんて思いながら旅をしています。
 太平洋側の海もいいし、日本海側の海もいいし、南の海もいいし、北の海もいいと感じます。海に関しては、ぼくはえり好みをしません。
 たとえ工業地帯の近くのヘドロが浮かんだ海であっても「人間活動の犠牲になってスマン」と思いつつ、そんな環境でも強く生きる、海の動植物に感動してしまいます。
 特に好きなのが日本の離島でして、外部から隔絶した感じや、ノンビリした感じが、ぼくのココロに染みいる何かがあるようです。
 これまでいった中で特に強く思い出に残っているのは、小笠原の母島、父島、多良間島(宮古島と沖縄本島の間にある)、与論島です。
 小笠原は父島まで船で24時間くらいかかり、船でしか行けません。母島は父島から船でさらに2時間。人口が500人にも満たない島で、車で島を一周(というか道路は南北に横断する道)するのに1時間かかりません。そんな島には穏やかでゆったりした時間が流れていて、島の人も観光客も、島や海が好きな人しか来ていないので、不思議な一体感があるなあと感じました。
 観光客の身勝手な視点かもしれませんが、行くのに不便な島ほど、自然が豊かに残っていて、ノンビリしていて、人の気持ちが温かい気がします。
 世界中にはいろいろな海があって、きっとそれぞれに魅力的なのでしょう。死ぬまで旅を続けてもすべてを見ることはできないけれど、これからも多くの海を見てみたいなあと思っています。

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