海の贈りものを受けとる場所
自然に癒されるタイプってどんな人だろう?
ぼくは海のそばに住んでいます。家の前が海で、裏が小高い山になっています。
なので、日常的に自然に囲まれて暮らしているといってもいいんじゃないかと思います。
神奈川県で相模湾沿岸の比較的市街化されたエリアですが、場所によっては自然がまだ残っています。
…でも、ぼくの今の願いは、もう少し田舎に引っ越すこと…
都会に住む友人は、ぼくの暮らし方を「理解できない」「もっと便利なところに住めばいいのに」といいます。基本的に大きなお世話だと思うんですが、それよりも自然に囲まれたところが心地いいんだからしかたがありません。
その友人とのお決まりのやりとりは…
友人「もっと便利なところに住めばいいのに、よくそんな田舎に住むなあ」
ぼく「自然がないところに住んでいて、よく頭、おかしくならないなあ」
です。
友人のもうひとつの決まり文句に「自然って癒される?ストレスじゃん」というのがあります。その友人は昔から、虫や小動物や木や土が嫌いなんです。そういう感覚の人にとっては、自然は確かにストレスかもしれません。
一方で、本屋には自然やアウトドアや田舎暮らしの本が並んでいて、webを検索すればナチュラルなライフスタイルを賞賛する情報はたくさん出てきます。
自然に癒される人は、確かに存在するし、別に少数派というわけではないようです。
ぼくの場合はどうなんだろうと振り返ってみました。
やはり海のような視界が開けた場所だと、気分が明るく軽くなります。ひらけた風景でも海が好きです。理由はよくわかりません。青いから?
木々の緑がある方が、コンクリートよりは好きです。癒されているのかどうかわかりませんが、気持ちが落ち着く実感はあります。
人工音よりも自然音の方が好きです。
六本木とか渋谷に行く用があって、一日中あれこれやったりすると、気持ちの芯からぐったりしてしまい、自分がイライラ殺伐としているのに気がつきます。
自然に囲まれたところで忙しく働いていても、身体は疲れますが、気持ちの芯がぐったりすることはありません。おそらく自然が豊かなところの方がストレスを感じていないんでしょう。
よく考えてみれば、都会は人も車も多く、電車もやたら走っているし、人も多いし、知らない人ばかりだし、ヘンな人もいそうだから、防衛本能が働くのかもしれません。自然だって危険が多いですけど、さすがに都会ほどの刺激量ではありませんし、だいたい推定できることですから…
ぼくが勝手に想像するだけですけど、都会の刺激というものに生物としての人間が慣れていないのかもしれません。
ぼくにとって、都会での疲れというのは、あまり気持ちがいいものではないのです。
友人とのやりとりでもわかるように、人には好みや向き不向きがありまして、それぞれに適した環境で暮らすのがいいんだろうなということです。
それが自由に選択できる人ばかりではないかもしれないんですけど…
そしてぼくはどうやら自然の気配が常にある方が、ラクに暮らせるようです。
もしこの駄文を読んでいるあなたが、都会の暮らしになんとなく合っていないものを感じていたり、ストレスが溜まると感じていたら、できるのであれば自然がある暮らしを選択してみるのもいいかもしれません。