海の贈りものを受けとる場所
島旅で大らかな気持ちを取り戻す
去年のことですが、大学の頃からの長い付き合いの友人と与論島に旅しました。5日という期間で、初日と最終日はほぼ移動時間なので、島に居られたのは3日間。サラリーマンとしては精一杯の休暇です。
ぼくも友人も普段は仕事で忙しく、何も予定のない休日に一緒にスキューバーダイビング行きます。だいたい日帰りか一泊。
今回は久しぶりの連泊です。
ぼくも友人も、羽田から那覇まではなんとなく社会人のオジサンっぽい雰囲気です。うまくいえませんが、次の予定をどんどん確認して、どんどん計画を詰めていって、段取りよく動いてしまします。
行動のスピードも街のモードです。
RACのプロペラ機で与論島に降り立って、レンタカーを借りて宿に荷物を下ろして、近くのビーチの防波堤に座って、缶ビールを飲んだあたりから、行動のリズムがゆったりしてきて、心の芯がほぐれてくるような気がします。友人との会話もだんだん学生時代のトーンに戻っていきます。
気持ちが大らかになるというか、雄大になるというか、あぁやっぱり仕事でセコセコしてたんだなぁと思います。
島旅をする度に感じるんですが、街のサラリーマン生活で、知らず知らずのうちにセカセカしたり、周囲に対して警戒心を持ったりしていたことを、それがなくなってやっと気づくことができます。無意識に心に課された重荷は、それを下ろさないと気づくことができないんだと思います。
ぼくは暇があれば海遊びしていて、比較的心の荷物を降ろしている方だと思いますが、ガチガチに真面目な人だと病んじゃうだろうな、きっと…
島のリズム、広い海、広い空、島特有の隔離感…そういったものが合わさって、ぼくの心は癒されていったのだと思います。
癒されるって手垢のついた言葉だけれど、他の言葉で言い替えれば、気持ちがほぐれるとか、心にこびりついた垢が落ちるとか、失いつつあった心の大事な成分が補給されるとか、人間らしい気持ちを取り戻せるとか、たぶんそういうことなんだと思います。
島に3日間滞在するうちに、ぼくらオジサン二人は大らかにノンビリとゆったりと考え、行動できるリズムを取り戻したのでした。
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