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日経ビジネスが『沖縄経済圏』を取り上げたことについての雑感



 以前の日経ビジネスに沖縄経済圏に関する特集記事が掲載されていました。
 記事の要旨は、東アジア経済が成長しつつある現在、物流や経済の拠点として沖縄は最前線の絶好の位置にあるという内容です。
 また、米軍基地の跡地の再開発で経済が成長し、今後目軍基地の移転があれば、さらに成長が見込めるとのことです。

 ANAは那覇をハブと位置づけて、貨物輸送の拠点を設けているそうです。また、ヤマト運輸も同様の方針を打ち出しているそうです。
 それによって、アジアの日本の現地工場の部品が翌日には日本の工場に運ばれて、ラインに乗せることができる。あるいは逆もあり得るということです。

 以前九州をハブにしてLSIなどを全国に供給しようというプランがありましたが、それを思い出させる記事でした。
 中国・韓国・台湾をはじめ東南アジアの国々が経済成長するにつれ、経済の軸足が東京から南東に動いているということでしょう。そのために地の利から沖縄の優位性が高まっているということだと思います。

 さて、沖縄に住む人々にとっては経済的に豊かになることはいいことだと思います。
 ただ、勝手で申し訳ないんですが、本島に住んでいて、沖縄の自然の豊かさに魅力を感じている者としては、少し寂しい感じがします。
 例えばぼくが初めて沖縄の那覇に行ったのは20年前ですが、その頃と今の那覇ではずいぶん違います。
 正直なところ、今の那覇に特別魅力を感じません。(すみません)
 今の那覇にあるのは、地方都市の県庁所在地の典型的な姿で、沖縄にある那覇らしさが薄れていると感じるからです。

 ぼくはダイバーですから、海の中の違いはさらに大きいものがあります。20年前は慶良間あたりで豊かな珊瑚を見ることができましたが、今は無残です。とても行く気がしません。
 那覇だけではなく、石垣島も大きく変わりました。
 のどかで美しい海の島だった石垣は、白保の空港建設や宅地開発で変わってしまいました。海の中もやはり以前よりは、自然が元気を失っていると感じます。

 でも、沖縄を今のようにしたのは、観光客である我々にも責任の一端があるわけで、なんとも勝手で申し訳ないと思います。

 おそらく自然の豊かな土地は、本当はリゾート開発をするべきではないのでしょう。世界遺産に登録せず、そっとしておくべきなのです。
 本来、自然豊かで美しい町が無残に観光地化・都市化していった例はいくらでもあります。
 熱海、軽井沢、八ヶ岳、日光、河口湖、伊豆などなど。
 もうそういうのを見るのは嫌だなと思います。

 ただ、それは、その土地に住んでいない観光客としての我々の意見であって、住民の人にとっては、生活がかかっていますから、そうはいっていられないわけです。
 やはり観光客に来てもらわないといけないし、売れるものはなんでも売ると…

 その妥協点を探っていく試みとして、湯布院の町造りや黒川温泉の町造りがあるのかなと感じています。 



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