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ダイビング器材のヒヤリ・ハットをまとめてみました



 スキューバーダイビングって、油断していると事故に結びつくスポーツだといえると思います。いろいろな事故があって、それは海上保安庁のレポートDANの事故分析などで知ることができます。本や雑紙でも特集があったりして、事故に遭わないためにも知識として知っておいた方がいいでしょう。
 今回はスキューバーダイビングで、器材の準備とかメンテの面で、ぼくが体験した、あるいはぼくが見かけた「危なかった。もう少しで事故になるところだった」といういわゆるヒヤリ・ハット事例をまとめてみたいと思います。器材の面に限定したのは、数が多すぎるからで、気象や天候やダイビングスキルまで含めると、ちょっと書く気力が続きそうもないくらいの数になります。それらは追々書いてみたいと思います。
▼BCDの給気・排気口のバルブの締めがゆるかった
○状況
 BCをオーバーホールに出した後、何のチェックもせず、そのままパッキングをしてダイビング当日になりました。何も気がつかずダイビングをしたのですが、BCにエアを入れても浮力が確保できないのです。
 おっかしいなあと思いました。BC関係のトラブルが思い浮かびました。
 チームとの距離があまり離れないようにしつつ、深場に行かず、下が抜けていない岩場や砂地を選んで潜りました。
 こういうときの対処手順はなんだっけなあと考えたのです。不思議にパニックにはなりませんでした。
・浮力がこれ以上なくなったら、ガイドを呼んで、浮力を分けてもらおう。
・ウェイトを外す。
・先に浮上する。
 結局、それからチーム全体が浅場をたどりながら、地形づたいに浮上したので、事なきを得たのです。
○原因
 原因は、BCの給気・排気ホースのBCとの接続部分(左肩のところですね)のネジになっているところが緩んでいたのです。すごく単純なトラブル。なのでエアがそこから抜けるし、水も入るしという状態になっていました。BCが浮力確保の道具ではなく、逆にウェイトになっていたのです。
 大きなトラブルにならなかったのは、ビーチダイブで水底伝いに潜るダイビングプランであったこと、プランの最大深度が15m程度でそれほど深くなかったことです。
○防止策
 防止策としては、
・ダイビング前にBCの給気・排気バルブのネジの締まり具合をチェックする。
・BCにエアを入れて空気の漏れがないか確認する。
・その2つをダイビング前の器材のチェックリストに追加する。
というものです。
 ダイビング前のチェックはやはり大切です。
▼マスクフレームの割れ
○状況
 IOPのダイビングで一本潜った後、浮上して、2本目の準備としてタンクを付け替えて、器材をまとめて水面休息していました。2本目は昼メシを喰ってからエントリーというよくあるパターン。
 2本目も普通に準備して潜りました。IOPのビーチエントリーで、浅場をぐるっと一周するプランです。
 潜行して水底に着いた後、マスクに水が入っているなあと思い、普通にマスククリア。でもまた水が入ってくるので、マスククリア。髪の毛がかんでいるかなー?(ぼくは短髪)と思い、額のあたりをチェックしても、まだ水が入ってきます。おっかしいなあと思い、マスクを一旦全部外し、もう一度装着しました。それでも水が入ってきます。
 そうやってマスククリアを繰り返しつつダイビングを終えました。
 陸でマスクを確認するとマンティスのフレーム部分のプラスチックにヒビが入っていました。
 昨日パッキングしたときにも、1本目開始時に器材をチェックしたときにも異常には気がつきませんでした。フレームは2年ほど前に度付きレンズに替えたときに一緒に交換しました。
○原因
 フレームの劣化か、ぼくの使い方が荒っぽかったのか、あるいは水面休息中に誰かに踏まれたのか、原因はわかりません。ぼくは長年マンティスのマスクを使っていてこういうことは初めてなので、よほど強い力が加わったんではないかと思います。IOPのダイビングの前の直近のダイビングで、飛行機や船などで移動するとか宅配便で器材を送ることはなかったので、輸送中に手荒に扱われたということも考えにくいです。
○防止策
 原因が特定できないのですが、防止策はあると思っています。
 ひとつはダイビング前の器材チェックでマスクもちゃんと見るということ。器材チェックはどうしてもレギュレーターとかBCDのチェックを優先しがちですが、マスクのチェックも大切だと思いました。
 もうひとつはダイビングバッグをそれまでのメッシュバッグからハードケースにすることにしました。そしてマスクは別のプラスチックケースに入れることにしました。
 三つ目は水面休息中にマスクも含め大切な壊れそうなものは置きっ放しにしないようにしました。特にIOPとか大瀬崎のようなダイバーが多いポイントは要注意だと思います。
 人のせいにするのはよくないと思いますが、誰かに踏まれたんじゃないかなあーなんて気がしています。
▼マスクストラップの切れ
○状況
 これはぼくの経験ではなく、ぼくの友人と一緒に潜ったときに、友人に起きたことです。八丈島で潜ったとき、友人が島に到着して最初のダイブで、器材の準備をしているときにマスクのストラップが切れました。
 ダイビングショップでレンタルのマスクを借りて潜って事なきを得ましたが、あれが水中で起きていたらちょっとしたトラブルになっていたと思います。
○原因
 友人のマスクは10年以上は使っていたそうなので、ストラップの劣化だと思います。
○防止策
 「マスクのストラップって切れるんだ」って思いました。いい経験させてもらいました。
 当たり前ですが、マスクもやはり経年劣化します。先ほどのフレームが割れるというトラブルもあるので、定期的(5年?10年?ぼくの感覚では10年はもつんじゃないかと思います)に更新したり、メンテする方がいいんだと思います。
▼フィンのストラップの切れ
○状況
 これもぼくの身に起きたことではなく、ぼくと同じチームの人に起きたことを目撃しました。どこか忘れましたが伊豆のビーチダイブでのことです。女性でダイビング経験があまりない方のようでした。器材はフルレンタルでした。
 で、潜り始めて10分ほどしてその女性のフィンが脱げてしまったのです。脱げたフィンをたまたまぼくがキャッチ。女性は落ち着いていたようなので、そのまま止まっているようにサインを出し、ガイドを呼びました。
 ガイドが自分のフィンを女性のフィンと交換し、ガイドは片足フィンでダイビングを続けました。脱げたフィンはダイビング中ガイドがずっと持っていました。
 陸に上がって確認するとフィンのストラップが切れていました。
○原因
 フィンのストラップの劣化だと思います。
○防止策
 第一にレンタル器材は要注意ということかもしれませんが、ぼくは自分の器材で潜りますから、この事例から学ぶことは、ストラップも劣化するので、チェックして定期的に交換した方がいいということです。
 定期的といいつつそのスパンがどの程度か難しいですが、5年ごと・100~150本ごとくらいかなーなんて直感で思います。メーカーの取説にかいてあるのかな?
 大雑把にいってプラスチックのフィンの場合5年程度でヘタりますから、そのくらいの間隔でフィンごと更新した方がいいかもしれません。
 このダイビングの後、早速、自分のフィンの予備のストラップを買いました。それ以後、ダイビングに行く時は予備のストラップを持っていくようにしています。
 あと少し想定を広げて考えると、旅先のダイビングで同じ事が起きたとして、フィンは特殊なメーカーよりも普及しているものを使った方が、現地でストラップの部品を手に入れやすいということはいえそうです。
 ちなみに自分の備忘もかねて、ぼくがダイビングに行くときに持っていくようにしているメンテグッズをリストにしておきたいと思います。
・フィンのストラップの予備
・1stのポートに合う六角レンチとスパナ
・ダクトテープ(たいていのものが接着できて応急修理に便利)
・タンク用のOリング
・よくあるアーミーナイフ(ナイフとかはさみとかドライバーを使います)
・風でも消えないようになっているライター
・セイリング用の3mm経くらいのロープを1mくらい
▼コンソールと高圧ホースの接続部分からのエア漏れ
○状況
 これもぼくの身に起きたことではなく、友人がそうなったときに一緒に潜ってたんです。
 しかし20年もスキューバーダイビングをやっているといろいろ経験するものですね。
 長く使っていた器材らしく15年くらいは経っていたそうです。よくある残圧計と深度計とコンパスがひとつになっているコンソール。それと高圧ホースの接続部分からエアが漏れていました。
 八丈島のナズマドのビーチダイビングでだったと思います。潜り始めてすぐに、バディであるぼくがエア漏れに気がつきました。ナズマドでしかも潮が流れている様子だったので、無理をせず、すぐに引き返しました。
 高圧ホース側でエアが漏れるとあっという間にエアがなくなります。
 すぐに引き返したのに、陸に上がって残圧を確認したときには30くらいでした。
○原因
 器材の経年劣化と考えていいと思います。
○防止策
 器材のチェックはきちんとやるべきだということ。そして器材、特に高圧側(1stステージとゲージですね)は、ちょっと早めに器材を更新した方がいいのだということを教訓として学びました。高圧側のトラブルは、タンクのエアを短時間で空にしてしまう、対処するための時間が短い、応急処置が難しいという点で、重大だと思いました。
 また、器材のチェックをしていても潜ってみないと異常がわからないこともあると思いますので、久しぶりのダイビングの1本目にチェックダイブをするというのは、よくいわれていることではありますが、やはり大切なんでしょう。
▼1stステージからのエア漏れ
○状況
 これはぼくが経験したことです。1stステージからエア漏れがしていました。潜ってからガイドが教えてくれました。潜ってしまうと1stは自分では目視できないので、異常に気づくのに時間がかかりました。
 このときもビーチダイブでしたので、すぐに引き返しました。
○原因
 ぼくのミスです。ドライからウェットに切り替えた最初のダイビングでした。ドライに給気するホースを外して、1stのポートをふさぐわけですが、ふさぐ際、ねじ込みが甘かったためエアが漏れていたのです。
○防止策
 1stステージをいじるときには、念入りに作業をして、作業が終わったらもう一度チェックした方がいいですね。それから念のためポートをふさぐネジのOリングは年に1回程度は交換することにしました。 












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