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離島の好きなところアレコレ



 海旅が好きです。
 島旅、特に離島の旅が好きです。
 なぜ好きなのか、離島の旅の魅力を表現するのが難しいのですが、離島に行くたびに湧き上がってくる思いがあるのは確かです。
 遠くまで来たなあという思いもあります。
 隔離されている感があります。
 安心感もあります。
 孤立感もあります。
 懐かしいような思いもあります。
 都会にいると、物資や水が不足して暮らし自体が立ち行かなくなるというのは、よほどの災害の時でしょう。離島は、嵐や台風で船が何日か来ないと、途端に店から物がなくなります。今ではだいぶ解消されましたが、水不足で困るのも多くの島の課題でした。
 何がいいたいかというと、自然が人の暮らしに及ぼす影響が、本土よりも都会よりもずっと大きいので、自ずと自然の様子に敏感になるし、自分たちの非力さを自覚するんだと思います。
 その謙虚になる気持ちが、ぼくの感性と合うような気がするんです。
 島に行くと、隣の島を眺めることがあります。八重山列島も南西諸島も伊豆諸島も瀬戸内の島々も、たいてい隣の島が見えます。
 島から島を眺めるのも感慨深いのです。
 島にいると孤立感がありますが、隣の島が見えると少し安心します。
 ぼくはシーカヤックをするんですが、あそこの島まで漕げるかな?なんて考えるのも楽しいです。晴れた日で肉眼で見えるのは、だいたい40km圏内の島。ぼくが1日に頑張って漕げるのは30kmくらいですから、見えればギリギリ漕げるかもなあ…なんて考えたりします。
 昔の人はエンジンもないのに、よく長い距離を航海したなあなんて想像を巡らしたりします。
 初めて島旅をしたのは、三宅島でした。その頃ぼくは、田舎から上京して大学に通っていて、いささか都会の暮らしに疲れていました。
 友達に誘われて、島旅をしたのです。1週間三宅島に滞在したのですが、島にいるとどんどん自分が解放されているのがわかりました。何から解放されたかというと、自分の気持ちの奥にある警戒感や緊張感です。
 都会の暮らしでは、家や自転車や車に鍵をかけなければなりませんでした。当たり前といえば当たり前ですが…
 道を歩くのも電車に乗るのも、まったく無防備というわけにはいきません。たまにヘンな人がいますから…
 家に居ても、新聞勧誘とかNHKの集金とか宗教の人とかが来ます。電話だってヘンなのがかかってきます。
 たぶんそういう諸々に対して、自分でも自覚しないうちに緊張していたんでしょう。
 それが島で1週間ほど過ごしたら、その緊張感がほぐれていきました。肩こりなどは、凝っているときは自覚しないけど、ほぐしてもらうと「あのときは肩が凝っていたんだ」とわかります。あのときの感覚に似ています。
 ストレスというのが、無自覚に体や心の奥に力が入ることだとすれば、都会で暮らしていたぼくはストレスがかかっていたんでしょう。そして無自覚なストレスは心身にとって危険だと思いました。
 また、ストレスというのは、ストレスがなくなってみて初めてその存在を自覚できるようなところがあるんだとも思いました。
 ぼくは島での1週間の滞在で、自分の身体や心に垢のようにこびりつくストレスの存在に気づくことができたのです。
 それからはできる限り年に一度は島旅に行くようにしています。








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